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勤務先が違うカップルの住む場所
二人の通勤を両立する中間エリアの選び方【2026年】

最終更新: 2026年6月 | 執筆: ヤスクスム編集部
勤務先が違うカップルの住む場所は、二人の通勤時間の「長いほう」が最も短くなる中間エリアから選ぶのが正解です。どちらかの職場に寄せると、もう一方が毎日不満を抱えがち。この記事では、人気の勤務先ペア別におすすめの中間エリアと1LDK家賃の目安を2026年4月時点で解説します。

同棲の中間地点とは?

同棲の中間地点とは、勤務先が異なるカップルが二人とも無理なく通勤できるよう、二人の通勤時間の最大値が小さく収まり、かつ家賃が合算予算に合うエリアを指す。多くは二人の勤務先を結ぶ路線上、または二人の路線が交わる乗換ハブ周辺に当たる。2026年4月時点では、新宿×品川なら五反田・大崎、渋谷×東京なら半蔵門・麹町、新宿×渋谷なら代々木・北参道が代表的。

結論:勤務先が違うカップルは、二人の通勤時間のうち「長いほうの時間」を最小にする中間エリアを選ぶのが最適だ。片方の職場に近づけると、もう一方の通勤負担が一方的に重くなり、不公平感が同棲生活のストレスになりやすい。

地方から二人で上京する場合も、片方が先に東京で働いていて後から合流する場合も、同棲で最初にぶつかるのが「お互いの職場が違う。どこに住めばいいのか」という問題だ。一人暮らしの街選びと違い、最適解が二人の勤務先の組み合わせで変わる。本記事では2026年4月時点の家賃相場と路線データをもとに、二人の通勤を両立する中間エリアの考え方と、人気の勤務先ペア別の具体的なおすすめエリア、さらに代表的な中間エリア10駅の特徴までまとめた。

なぜ同棲の街選びは一人暮らしと根本的に違うのか

結論:一人暮らしは「自分の職場への近さ」だけで決められるが、同棲は二人の勤務先・予算・生活スタイルという3つの軸を同時に満たす必要があり、最適解が一つに定まらない。

一人暮らしの街選びはシンプルだ。自分の職場に通いやすく、家賃が予算内で、治安が良ければそれでいい。ところが同棲では、二人の勤務先が別々の方向にあることがほとんどで、片方を立てればもう片方が遠くなる。さらに、家賃も二人で出し合うため「どちらの予算感に合わせるか」という調整が必要になり、生活時間帯や外食・自炊の好みまで絡んでくる。

つまり同棲の街選びは、一人暮らしのように「正解の駅」が一つあるのではなく、二人にとっての納得解を探す作業だ。だからこそ、感覚で決めるのではなく、これから紹介する「中間地点」という考え方で機械的に候補を絞ると、二人の意見が割れにくくなる。

中間地点の考え方|「合計」ではなく「長いほう」を縮める

結論:二人の通勤時間の合計を最小化するのではなく、長いほうの通勤時間(最大値)を最小化するエリアを選ぶ。これが同棲の街選びで最も重要な原則だ。

たとえばAさんの職場まで5分・Bさんまで50分のエリア(合計55分)と、二人とも25分ずつのエリア(合計50分)があったとする。合計だけ見れば後者が短い。だが前者はBさんが毎日50分かけて通うことになり、不満が蓄積しやすい。同棲は二人の生活の質が両方とも保たれて初めて続く。だから「二人とも許容できる時間に収まっているか」を基準にすべきだ。

この「長いほうの通勤時間を最小化する」という考え方は、数学では最大値を最小にする(ミニマックス)と呼ばれる。難しく聞こえるが、要は「不公平な人をつくらない」というだけのことだ。二人の通勤時間が近いほど、毎朝同じ時間に家を出られ、帰宅時間も揃いやすく、生活リズムが合いやすいという副次的なメリットもある。

具体的には、二人の通勤時間がどちらも30〜40分以内に収まり、家賃が合算予算に合うエリアを「中間地点」と呼ぶ。多くの場合、二人の勤務先を結ぶ路線上、または二人の路線が交わる乗換ハブの近くがこれに当たる。

中間エリアを選ぶ3ステップ

結論:(1)二人の勤務先を結ぶ路線を確認 → (2)その路線上で家賃が落ち着く駅を探す → (3)合算予算に合う間取りがあるか確認、の順で絞ると失敗しない。

ステップ1:二人の勤務先を結ぶ路線・乗換ハブを確認する。多くの主要オフィス街は山手線や主要地下鉄で結ばれている。たとえば新宿と品川は山手線一本、渋谷と東京(大手町)は半蔵門線一本で結ばれる。この「結ぶ路線」の上に住めば、二人とも乗換なしで通えることが多い。乗換が一回増えるだけで体感の通勤負担は大きく増えるため、まずは乗換なしで両方に行ける路線を探すのが第一歩だ。

ステップ2:その路線上で家賃が落ち着く駅を探す。都心のど真ん中は家賃が高い。結ぶ路線上でも、ターミナルから1〜2駅外れるだけで1LDKの家賃が月1〜3万円下がることは珍しくない。通勤時間を5分延ばす代わりに家賃を抑える、というトレードオフを二人で話し合うのがこの段階だ。通勤時間と家賃のバランスを踏まえると、5〜10分の差で年間十数万円の差が出ることもある。

ステップ3:合算予算に合う間取りがあるか確認する。二人暮らしは1LDKか2DK以上が基本。同じエリアでも1Kしか出ていない駅は同棲には不向きだ。1K・1DK・1LDKの違いを踏まえ、二人入居可で1LDK以上の物件が出ているかまで見て初めてエリアが確定する。エリアを先に決めてから物件が無いと気づくと振り出しに戻るため、この3つは必ずセットで確認したい。

人気の勤務先ペア別・おすすめ中間エリア

結論:主要オフィス街どうしの組み合わせなら、ほとんどが山手線または主要地下鉄の中間駅で両立できる。以下は代表的な6ペアのおすすめ中間エリアと1LDK家賃の目安(2026年4月時点)だ。

勤務先ペアおすすめ中間エリア各通勤時間の目安1LDK家賃目安
新宿 × 品川五反田・大崎新宿12〜15分/品川3〜4分16〜19万円
渋谷 × 東京(大手町)半蔵門・麹町渋谷9〜11分/大手町4〜6分15〜18万円
新宿 × 渋谷代々木・北参道新宿2〜4分/渋谷4〜6分14〜17万円
池袋 × 新宿高田馬場池袋5分/新宿4分12〜15万円
品川 × 渋谷目黒・大崎品川5〜7分/渋谷5〜7分15〜18万円
東京(丸の内)× 品川田町・浜松町東京4〜6分/品川3〜5分15〜18万円

たとえば新宿勤務と品川勤務のカップルなら、山手線の五反田が好バランスだ。品川まで2駅4分、新宿まで約13分で、どちらも乗換なし。飲食店が多く二人の生活も便利だ。家賃を抑えたい場合は、同じ山手線でも一つ外側の駅や、目黒線・浅草線沿線に視野を広げると1LDKで14万円台も見えてくる。渋谷勤務と東京駅勤務のように地下鉄で結ばれるペアなら、半蔵門線沿線の半蔵門・麹町あたりが両者の通勤を10分前後に収めやすい。

中間エリア10駅の特徴|治安・家賃・どんなカップル向きか

結論:同じ「中間エリア」でも、街の雰囲気・治安・生活利便はかなり違う。二人の生活スタイルに合う街を以下から選ぶとよい。

五反田(新宿×品川/品川×渋谷の中間):山手線・都営浅草線・東急池上線が使え、品川まで4分の好立地。駅周辺は飲み屋やオフィスが多く一見賑やかだが、池上線側の住宅街に入ると落ち着く。外食派・共働きで帰りが遅いカップルに向く。1LDKは16〜19万円が中心。

大崎(新宿×品川/品川×渋谷の中間):再開発でタワーマンションやきれいな物件が多く、駅前にスーパーや商業施設が揃う。治安も良好で、初めての同棲でも安心感がある。家賃はやや高めだが設備の新しさを重視するカップル向き。

目黒(品川×渋谷の中間):山手線・南北線・三田線・東急目黒線が交わり、行き先の自由度が高い。落ち着いた住宅街で女性も歩きやすく、カフェや自然(目黒川)もある。家賃は高めだが、暮らしの質を重視するカップルに人気。

半蔵門・麹町(渋谷×東京の中間):半蔵門線で渋谷にも大手町にも一本。皇居に近く非常に治安が良い文教エリアで、夜も静か。繁華街の賑やかさは無いぶん、落ち着いて二人の時間を過ごしたいカップルに向く。1LDKは15〜18万円。

代々木・北参道(新宿×渋谷の中間):新宿まで一駅、渋谷も至近で、二人とも超短時間通勤が叶う希少なエリア。代々木公園が近く休日の散歩にも困らない。家賃は14〜17万円で、新宿・渋谷の両方に近い割に意外と現実的だ。

高田馬場(池袋×新宿の中間):山手線・東西線・西武新宿線が交わり、池袋5分・新宿4分。学生街で物価が安く、外食・自炊どちらも費用を抑えやすい。家賃も12〜15万円とこのクラスでは割安で、コスパ重視のカップルに最適。

田町・浜松町(東京×品川の中間):山手線・京浜東北線で東京駅にも品川にも数分。オフィス街だが、芝公園や運河沿いなど落ち着いたエリアもある。共働きで都心勤務同士のカップルが、通勤の短さを最優先する場合に向く。

このように、同じ予算帯でも「賑やかで便利な五反田」「静かで安心な半蔵門」「コスパの高田馬場」と性格が分かれる。二人で街を歩いてみて、生活のイメージが湧くかどうかで最終判断するのがおすすめだ。

二人の路線が交わる「乗換ハブ」を狙う

結論:勤務先が同じ路線で結べないペアは、二人それぞれの路線が交わる乗換ハブ駅の近くに住むと両立しやすい。

勤務先が地下鉄の別系統にある場合、一本の路線では結べないことがある。その場合は、二人の使う路線が交わる駅を探す。たとえば飯田橋(JR中央・総武線/有楽町線/南北線/東西線/大江戸線)や大手町、永田町、市ケ谷のような複数路線が集まる駅の周辺は、行き先が違っても二人ともアクセスしやすい。乗換ハブの1〜2駅隣まで含めて探すと、家賃を抑えつつ両立できる物件が見つかりやすい。

特に飯田橋・市ケ谷エリアは、5路線が乗り入れるうえに皇居外周の文教地区で治安も良く、同棲カップルの中間地点として穴場だ。二人の勤務先が「東西に散らばっている」のか「南北に散らばっている」のかを地図で確認し、その交点に近いハブ駅から候補を出すと効率がいい。

生活スタイル別の中間地点の選び方

結論:通勤時間と家賃が同条件なら、二人の生活スタイル(外食派か自炊派か、帰宅時間が遅いか)で街を選び分けると満足度が上がる。

外食やお惣菜・テイクアウトが多いカップル:五反田・高田馬場・新橋寄りなど、飲食店や惣菜店が多い街が向く。仕事帰りに二人で外食しても選択肢が豊富で、自炊の手間を減らせる。

自炊中心で食費を抑えたいカップル:大崎・目黒・高田馬場のように、駅前に大型スーパーがある街がよい。食費の節約は二人分だと効果が大きく、スーパーへのアクセスは家計に直結する。

どちらかの帰宅が遅いカップル:終電が遅い路線や、駅から家までの夜道が明るく人通りのある街を優先したい。半蔵門・目黒・大崎は夜も比較的安心で、遅い時間に帰る側の負担を減らせる。

合算予算別の現実的な選び方

結論:家賃は二人の手取り合計の25〜28%以内が目安。都心の1LDKは16万円を超えることが多いため、予算次第でターミナルから1〜2駅ずらす判断が現実的だ。

二人の手取りを合算して家計を組めるのが同棲の強みだ。手取り合計が45万円なら家賃は11〜13万円、55万円なら14〜15万円が無理のないラインになる。中間エリアのど真ん中の1LDKが予算を超える場合は、(1)同じ路線で1〜2駅外側にずらす、(2)築年数を少し許容する、(3)2DKなど少し広い間取りで割安な物件を狙う、の3つで調整できる。

たとえば渋谷×東京勤務で半蔵門の1LDK17万円が予算オーバーなら、同じ半蔵門線の住吉・清澄白河まで足を延ばすと13万円台が見えてくる。半蔵門に住む場合と比べて二人とも通勤は5〜8分延びるが、乗換なしは維持できる。二人分の初期費用はまとまった額になるため、家賃だけでなく初期費用込みで予算を組むのが安全だ。仲介手数料を抑えられるかどうかでも初期の負担は大きく変わる。

上京カップル特有の注意点

結論:地方から上京するカップルは土地勘が無いぶん、通勤時間だけでなく治安・生活利便・物件の内見方法まであわせて確認すると失敗しにくい。

上京して同棲する場合、ネットの地図だけでは街の空気感までは分からない。同じ「中間地点」でも、駅の北口と南口で雰囲気がまったく違う街は多い。可能なら一度二人で現地を歩くのが理想だが、遠方で難しい場合はビデオ内見やオンラインの街相談を活用するとよい。

また、二人同時に上京するのか、片方が先に上京して後から合流するのかでも進め方が変わる。同時上京なら最初から二人入居可の1LDK以上を契約すればよいが、片方が先に単身で住んでいて後から同棲する場合は、今の物件が二人入居可かどうかの確認や、契約名義の変更手続きが必要になることがある。後から合流するケースでは、合流のタイミングに合わせて中間地点へ住み替える前提で、現在の契約期間と更新時期も確認しておきたい。

中間地点選びでよくある失敗

結論:「家賃の安さだけ」「片方の職場の近さだけ」で決めると、もう一方の通勤負担や生活の不便さが後から効いてくる。

よくあるのが、家賃が安いという理由だけで二人の勤務先からどちらも遠いエリアを選んでしまうケースだ。月数千円の節約のために二人とも通勤が長くなり、結局住み替える例は少なくない。逆に、付き合いたてで片方の職場のすぐ近くに決めてしまい、もう一方が毎日長距離通勤になって不満が募るパターンもある。

もう一つの落とし穴が、エリアだけ先に決めて物件タイプを確認しないことだ。中間地点として理想的でも、1LDK以上の二人入居可物件がそもそも少ない駅もある。エリアと物件は必ずセットで確認したい。中間地点は「二人とも納得できる通勤時間」を最優先に、家賃と物件はその範囲で調整するのが順番だ。意見が割れたときは、二人の希望条件をまとめてプロに相談すると客観的な中間案が出しやすい。

中間エリアの間取り選び|1LDK・2DK・2LDKの違い

結論:同棲を始めるなら1LDKが基本だが、在宅勤務がある・荷物が多い・将来を見据えるカップルは2DKや2LDKも検討すると後悔しにくい。

同棲の間取りは、二人の生活時間や働き方で選ぶべきものが変わる。最も一般的なのは1LDKで、リビングで一緒に過ごしつつ寝室を分けられるため、二人暮らしの入門として扱いやすい。家賃も2LDKより抑えられ、中間エリアでも物件数が多い。ただしリビングが一つしかないため、片方が在宅勤務で会議をしている間にもう一方がくつろぐ、といった使い分けは難しい。

二人とも在宅勤務がある、あるいはお互いの生活リズムが違うカップルは、2DKや2LDKが向く。部屋を一つずつ持てるので、片方が夜勤明けで寝ている間にもう一方が起きていても干渉しない。家賃は1LDKより月2〜4万円上がるが、二人で負担すれば一人あたりの増額は1〜2万円で済む。間取りの違いを踏まえ、ど真ん中の駅で1LDKに絞るか、1駅外して広い2DKを取るかを二人で話し合うとよい。なお、築年数が少し古い2DKは同じ家賃で1LDKより広いことが多く、コストを抑えつつ部屋数を確保したいカップルには狙い目だ。

中間エリアの追加候補駅

結論:定番の中間エリアが予算に合わない場合、以下の駅を候補に加えると選択肢が広がる。

新橋(東京×品川/渋谷×東京の中間寄り):山手線・京浜東北線・銀座線・浅草線が集まり、都心のどこへも出やすい。オフィスと飲食店が密集する街で、外食派の共働きカップルに向く。

九段下・神楽坂(渋谷×東京、新宿×大手町の中間):半蔵門線・東西線・新宿線が交わるハブで、落ち着いた住宅街と飲食店のバランスがよい。神楽坂は石畳の路地に名店が並び、二人で外食を楽しみたいカップルに人気。

武蔵小山(品川×目黒方面の中間):東急目黒線で目黒・三田方面に直通でき、都内有数の長さを誇る商店街で物価が安い。家賃も中間エリアの中では抑えめで、自炊派・節約志向のカップルに向く。

中目黒(渋谷×恵比寿方面の中間):東横線・日比谷線が使え、渋谷まで3分。おしゃれなカフェや目黒川沿いの環境が魅力だが家賃は高め。暮らしの満足度を最優先するカップル向けだ。

家賃だけでなく「定期代込みのトータルコスト」で比べる

結論:中間エリアを比較するときは、家賃だけでなく二人分の通勤定期代まで含めたトータルの住居コストで判断するとブレない。

多くの会社では通勤定期代が支給されるため、勤務先への定期代は実質ゼロのことが多い。だが上限額が決まっている会社や、支給されない働き方の場合、遠い駅を選ぶと二人分の定期代が家計を圧迫する。たとえば家賃が月1万円安い駅でも、二人分の定期代が合計で月8千円増えるなら、節約効果はほとんど相殺される。

逆に、定期代が全額支給されるなら、多少遠くても家賃の安い駅を選んだほうがトータルで得になることもある。中間エリアの候補を2〜3駅に絞ったら、「家賃+二人分の定期代(自己負担分)」を並べて比較すると、感覚に頼らない判断ができる。住居費は同棲生活で最も大きな固定費なので、ここを最初に最適化しておく価値は大きい。

中間地点がうまく見つからないときの考え方

結論:二人の勤務先が極端に離れていて中間が見つからない場合は、テレワークの頻度で重み付けする、どちらかの通勤を電車で座れる路線にする、という二つの発想で折り合いをつける。

たとえば一方が都心、もう一方が郊外の勤務先だと、物理的な中間に住んでも二人とも中途半端に遠くなることがある。このときまず確認したいのが、二人の出社頻度だ。片方が週2回しか出社しないなら、毎日出社する側の通勤を優先して街を選んだほうが、二人合計の通勤負担は小さくなる。中間地点の「重心」を、出社頻度の高いほうへ寄せるイメージだ。テレワーク中心の住まい選びの考え方も参考になる。

もう一つの手は、通勤時間そのものではなく「座って通えるか」で評価することだ。始発駅や空いている路線なら、40分の通勤でも座って読書や仮眠ができ、立ちっぱなしの20分より快適に感じる人は多い。中間が見つからないときほど、所要時間という一つの数字だけで判断せず、混雑や座れるかどうかまで含めて二人の納得点を探したい。

通勤以外で二人が確認すべき条件

結論:中間地点の候補が絞れたら、治安・買い物環境・部屋の防音という、同棲で揉めやすい3条件を最後に確認する。

同棲は二人の生活が一つの空間で重なるぶん、一人暮らしでは気にならなかった点が問題になりやすい。まず治安は、夜遅く帰る側が安心して歩けるかという視点で、駅から物件までの道のりを実際に確認したい。次に買い物環境で、二人分の食材を買うならスーパーの近さと営業時間が効いてくる。

意外と見落とされがちなのが部屋の防音性だ。生活リズムが違うカップルは、片方の生活音がもう一方の睡眠を妨げることがある。鉄筋コンクリート造(RC造)の物件を選ぶ、寝室と水回りの位置関係を確認するといった対策で、暮らし始めてからのストレスを減らせる。中間地点という立地条件が整ったら、最後はこうした暮らしの質の条件で物件を絞り込むと、二人とも満足度の高い同棲生活を始められる。

ケーススタディ|実際の中間地点の決め方

結論:具体例で見ると、中間地点の考え方は「二人の路線を地図上で重ね、交点付近で家賃の落ち着く駅を選ぶ」という単純な手順に集約される。

ケース1:新宿勤務×品川勤務、合算手取り50万円のカップル。二人とも山手線一本で行ける五反田・大崎が第一候補。五反田の1LDKは17万円前後で予算(家賃13〜14万円目安)をやや超えるため、目黒線で一駅の不動前や、浅草線方面に視野を広げて14万円台の1LDKを探す方針に。通勤はどちらも15分以内に収まり、二人とも乗換なしを維持できた。

ケース2:渋谷勤務×大手町勤務、地方から同時上京するカップル。半蔵門線で両方に出られる半蔵門・麹町が中間。土地勘がないため、治安の良い文教エリアを優先し、ビデオ内見で数件を比較。予算オーバーなら同じ半蔵門線の清澄白河まで延ばす案も用意し、最終的に通勤10分前後・家賃14万円台の1LDKに着地した。

ケース3:池袋勤務×新宿勤務、片方が先に新宿で単身生活していたカップル。合流を機に二人とも近い高田馬場へ住み替え。学生街で物価が安く、池袋5分・新宿4分と両方に好アクセス。現在の単身契約は二人入居不可だったため、更新時期に合わせて1LDKへ住み替える計画とした。家賃は13万円前後に収まり、食費も抑えやすい街選びになった。

二人の希望が割れたときの優先順位の決め方

結論:意見が割れたら、「通勤時間」「家賃」「街の雰囲気」「部屋の広さ」の4条件に二人で順位をつけ、上位2つを満たす案から検討すると話がまとまりやすい。

同棲の街選びで衝突するのは、たいてい優先したいものが二人で違うからだ。片方は通勤の短さ、もう片方は街のおしゃれさや部屋の広さを重視する、というのはよくある。このとき「どの街がいいか」を直接議論すると平行線になりやすい。先に「何を優先するか」の順位を二人ですり合わせるほうが、結果的に早く着地する。

具体的には、通勤時間・家賃・街の雰囲気・部屋の広さの4つを、それぞれが1位から4位まで並べてみる。二人とも上位に挙げた条件は最優先で満たし、順位が割れた条件は妥協ラインを話し合う。たとえば二人とも「通勤時間」を上位に置いたなら中間地点を厳密に守り、「街の雰囲気」で割れたなら候補エリアを二人で歩いて感覚をすり合わせる、という進め方になる。条件に優先順位をつける作業自体が、お互いの価値観を知るきっかけにもなる。それでも決まらないときは、二人の条件を第三者であるプロに伝えて、客観的な中間案を複数出してもらうのが近道だ。

中間地点が決まったあとの契約・お金の段取り

結論:住むエリアが決まったら、契約名義・連帯保証人・初期費用の分担という3点を二人で事前に決めておくと、契約手続きがスムーズに進む。

同棲の賃貸契約では、まず誰を契約名義人にするかを決める。一般的には収入が安定しているほうを名義人にし、もう一方を同居人として届け出る形が多い。二人の収入を合算して審査を受けられる物件もあり、片方の収入だけでは審査が不安な場合に有効だ。連帯保証人については、地方の親に依頼するケースが多いが、保証会社の利用で保証人不要にできる物件も増えている。上京カップルで親が遠方の場合は、保証会社利用可の物件を最初から条件に入れておくと選択肢が広がる。

初期費用の分担は、同棲生活の最初の揉めごとになりやすいポイントだ。きっちり折半する、収入比で分ける、敷金礼金は一方・家具家電はもう一方が出すといった項目別分担など、二人が納得できる方法を契約前に話し合っておきたい。中間エリアの都心物件は初期費用もそれなりの額になるため、家賃の中間地点を最適化したうえで、初期費用をどう分担するかまで決めておくと、気持ちよく新生活を始められる。仲介手数料を抑えられれば、その分を家具家電や引越し費用に回せる。

まとめ

勤務先が違うカップルの住む場所は、二人の通勤時間の長いほうを最小にする中間エリアから選ぶのが正解だ。二人の勤務先を結ぶ路線か、路線が交わる乗換ハブを起点に、家賃が落ち着く駅を探し、1LDK以上の物件があるかまで確認する。あとは生活スタイルと予算で微調整すればいい。二人の希望が割れたときは、勤務先と予算を伝えて中間エリアを提案してもらうのが、最短で納得解にたどり着く方法だ。

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