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大阪の住みたくない街ランキングの真実
データで検証【2026年版】

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大阪の「住みたくない街」として名前が挙がる大阪市内の街のうち、十三・北巽・京橋などは、属する区の犯罪発生率が大阪市平均を下回ります。ネット上のランキング2本の作り方を確かめたうえで、名前が挙がった街を令和7年(2025年)の区の犯罪統計と昼夜間人口比率で見直し、物件の周りで確かめる方法をまとめました。

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結論:ランキングの順位ではなく、区の数字の読み方と物件の周りで判断する

ネット上の「大阪の住みたくない街ランキング」で名前が挙がる大阪市内の街を、公的な統計で見直すと、次のことが分かります。

  • 平均を下回る街もある:十三(淀川区11.49)・北巽(生野区10.65)・京橋(都島区13.65)は、属する区の人口1,000人あたりの刑法犯認知件数(令和7年)が大阪市平均14.47を下回ります。鶴橋は生野区側が下回り、JR鶴橋駅のある天王寺区(14.80)はわずかに上回ります。
  • 梅田・難波(中央区側)は昼間に人が集まる区:梅田のある北区(33.32)、難波のある中央区(51.16)は、昼間人口が住民の約3.5倍・約5.2倍の区です。住民の数で割るこの計算では高く出ます。
  • 西成区・浪速区も市平均を上回る:西成区(21.93)と、難波の一部がある浪速区(30.38)も市平均を上回ります。区全体の数字なので、区内のどこで、どんな手口の被害が起きているかはこの統計では分かりません。

最後に判断を分けるのは、物件のある町丁目で起きている被害の手口、浸水想定と部屋の階、帰宅する時間帯の駅から部屋までの道です。確かめ方は後半の「避けるべきかを確かめる方法」にまとめました。

大阪の「住みたくない街ランキング」はどう作られているか

「大阪 住みたくない街」で検索すると、不動産・賃貸系のメディアが作ったランキング記事が見つかります。この記事では、作り方(選定基準や調査方法)が記事内に書かれている2本を取り上げました。

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記事ページ上の日付作り方(記事内の記載)
イエプラコラム「大阪の二度と住みたくない街ランキングTOP10!府民の選ぶ治安の悪い地域は?」最終更新 2026年1月9日2023年3月にクラウドソーシング(ランサーズ)で、大阪に住んだことのある150人に「住みたくない街や駅を3つ」(複数回答可)と意見を聞いたアンケートと、大阪府警察の令和4年の犯罪統計、ハザードマップ、自治体のホームページを組み合わせて作成
クロスハウス「大阪府で住みたくない街ランキング2025年版」最終更新日 2026年9月14日地元住民の声や治安データ、生活環境などをもとに作成したと記載。回答者の人数や調査の時期は書かれていない

イエプラコラムのアンケートは回答者が150人で、回答者を無作為に選んだ調査ではありません。ページは2026年に更新されていますが、アンケートは2023年、引用されている犯罪統計は令和4年(2022年)のものです。クロスハウスの記事は、どのくらいの人の声をもとにしたのかが分かりません。ランキングを参考にするときは、次の点を確認してください。

  • 誰に、いつ、何人に聞いた調査か
  • 「住みたくない」の理由が、治安・騒音・混雑・交通・家賃・水害のどれなのか
  • 「治安が悪い」と書かれている場合、いつの統計で、件数と人口あたりの率のどちらを見ているか

理由が具体的な指摘(駅前の混雑、大通りの騒音、夜の酔客、水害のおそれなど)なら、現地や公的な資料で確かめられます。両記事には、住民の国籍や経済状況、気質・方言を理由に挙げる記述もありますが、住民の属性は治安の指標ではないため、この記事では扱いません。確認できない噂の記述や、区より細かい地区の名前も載せていません。

よく名前が挙がる大阪市内の街と、挙げられた理由

2本の記事で名前が挙がった大阪市内の街をまとめました。順位と票数は載せていません。アンケートや記事ごとの判断で並べたもので、統計による順位ではないためです。

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街属する区記事で挙げられた主な理由(要約)掲載した記事
西成西成区治安が悪いという評判(イエプラコラムは令和4年の区の認知件数を根拠に挙げる)両方
鶴橋天王寺区(JR鶴橋駅)・生野区(町名の鶴橋)駅周辺の混雑と騒がしさ、商店街の道が狭い、飲食店や市場のにおい両方
天王寺天王寺区駅周辺が騒がしい、酔客、車の交通量両方
難波中央区・浪速区(JR難波駅)歓楽街と客引き、人混み、家賃が高い両方
梅田北区繁華街の人混みと夜の騒がしさ、家賃や物価が高い両方
十三淀川区酔客と歓楽街、淀川の水害リスク両方
北巽生野区大通りの騒音、路地のごみ、買い物環境が古い両方
京橋都島区(JR京橋駅)駅周辺の繁華街・ホテル街、夜の酔客クロスハウス

出典:イエプラコラム「大阪の二度と住みたくない街ランキングTOP10!府民の選ぶ治安の悪い地域は?」(最終更新2026年1月9日)、クロスハウス「大阪府で住みたくない街ランキング2025年版」(最終更新日2026年9月14日)。理由は各記事の見出しと本文の要約です(2026年10月1日閲覧)。駅の所在地はJR西日本の駅情報、町名は大阪市の町名一覧によります。このほか、大阪市外の岸和田・堺(両方)と吹田(イエプラコラム)が挙がっています(後半の「大阪市外の街」を参照)。

区の犯罪発生率で見直すと(令和7年)

名前が挙がった街が属する区の、人口1,000人あたりの刑法犯認知件数(発生率)を並べました。大阪市平均は14.47です。区全体の数字なので、駅の周りだけの治安を表すものではありません。

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街属する区区の発生率(人口1,000人あたり・令和7年)24区での順位(発生率の低い順)市平均14.47との比較区の昼夜間人口比率(令和2年・不詳補完値)
北巽生野区10.6511位下回る92.1%
鶴橋生野区/天王寺区10.65/14.8011位/20位生野区は下回る、天王寺区はわずかに上回る92.1%/153.9%
十三淀川区11.4915位下回る124.5%
京橋都島区13.6517位下回る92.6%
天王寺天王寺区14.8020位わずかに上回る153.9%
西成西成区21.9321位上回る(約1.5倍)98.2%
難波浪速区/中央区30.38/51.1622位/24位上回る137.3%/516.6%
梅田北区33.3223位上回る349.5%
-大阪市計14.47--132.5%

出典:認知件数は大阪府警察「令和7年中の犯罪統計(確定値)」の『刑法犯罪種及び手口別発生市区町村別認知件数』(発生した市区町村で集計した値)。人口は大阪市「住民基本台帳人口」令和7年12月末日現在。発生率=認知件数÷人口×1,000(編集部算出)。昼夜間人口比率は総務省統計局「令和2年国勢調査 従業地・通学地による人口・就業状態等集計」の参考表・不詳補完結果(勤め先や通学先が未回答の人を統計的に補った値。大阪市公表の補完前の値では中央区433.1)。24区すべての数字は大阪の治安ランキングにあります。

数字を読むときの注意

  • 昼間に人が集まる区は高く出ます。発生率の分母は区に住む人だけですが、件数は事件が起きた区で数えるため、区外から来た人が関わる事件も区の件数に入ります。国勢調査の昼間人口は通勤・通学で区を出入りする人だけを数えたもので、観光や買い物で訪れる人は含みません。中央区の昼間人口は住民の約5.2倍、北区は約3.5倍です。参考として、中央区の件数を昼間人口で割ると11.5になります(件数は令和7年、昼間人口は令和2年で、年が異なる目安です)。
  • 昼夜間人口比率がそれほど高くない区もあります。西成区は98.2、浪速区は137.3で、中央区・北区ほど高くありません。両区とも、この比率だけでは発生率の高さを説明できません。ただし観光や買い物で訪れる人は昼間人口に含まれないため、来訪者の影響がないとも言えません。区全体の数字なので、区内のどこで、どんな手口の被害が起きているかもこの統計からは分かりません。物件を検討するときは、後半の犯罪オープンデータで物件のある町丁目を確かめてください。
  • 駅と区は一致しないことがあります。JR鶴橋駅は天王寺区にあり、町名の鶴橋は生野区にあります。物件の住所がどの区かで、見るべき数字が変わります。
  • 1年分の数字です。生野区10.65と淀川区11.49のように差が小さい区は、年によって順位が入れ替わる可能性があります。

名前が挙がる街は3つに分けられる

  • 属する区の発生率が市平均を下回る街(十三・北巽・京橋・鶴橋の生野区側):挙げられた理由は、酔客・騒音・混雑・道の狭さ・水害などです。駅前の夜の様子や浸水想定は、物件ごとに確かめる必要があります。
  • 昼間に人が集まる区の街(梅田・難波の中央区側・天王寺):北区・中央区・天王寺区は昼夜間人口比率が150%を超え、住民の数で割ると数字が膨らみます。理由に挙がる人混みや家賃の高さは、統計とは別に自分の条件で判断します。
  • 区の発生率が市平均を上回り、昼夜間人口比率は中央区・北区ほど高くない街(西成・難波の浪速区側):区内の地区による違いは区の統計からは分からないため、物件の周りの手口別の件数と帰り道で判断します。

「遊びに行く街で気をつけること」と「住んだときの暮らし」は別の話です。どの街でも、物件の周りと帰り道を自分で確かめて判断します。

名前が挙がる街が合う人・合いにくい人

ターミナル駅・乗換駅の梅田・難波・天王寺・京橋・鶴橋・十三

いずれも複数の路線が乗り入れる駅で、ランキングで挙がった理由の多くは駅前の人混み・騒がしさ・夜の酔客です。

  • 合いやすい人:勤務先までの乗り換えを減らしたい人。駅の繁華街側を避けて物件を選べる人
  • 合いにくい人:夜の騒音や人通りが気になり、繁華街に近い物件しか条件に合わない人

水害リスクが理由に挙がる十三

  • 合いやすい人:ハザードマップで物件の住所の浸水想定を調べ、想定より上の階を選べる人
  • 合いにくい人:浸水想定区域で、低い階の部屋しか条件に合わない人

朝の通勤の混み具合は大阪の通勤ラッシュにまとめています。

避けるべきかを確かめる方法

統計で確かめる

  • 大阪府警察「令和7年中の犯罪統計(確定値)」:市区町村別の刑法犯認知件数(罪種・手口別)。区の数字の読み方は大阪の治安ランキングで解説しています。
  • 大阪府警察「犯罪オープンデータサイト」:ひったくり・車上ねらい・部品ねらい・自動販売機ねらい・自動車盗・オートバイ盗・自転車盗の7手口について、発生した町丁目・日付・時間帯など(CSV、令和7年分まで)。刑法犯全体ではありませんが、物件のある町丁目の行を見ると、身近な被害の傾向が分かります。
  • 大阪府警察「安まちアプリ」:ひったくりや子供・女性の被害などの情報が届き、防犯マップで過去に配信した発生情報を地図上で確認できます(登録・利用は無料)。

浸水想定を確かめる

十三の評判に含まれる水害リスクは、印象ではなく地形と浸水想定の問題です。大阪市の水害ハザードマップは、淀川などの河川氾濫、内水氾濫、高潮、津波による浸水想定区域と浸水深を24区ごとにまとめたもので、各区役所でも配布されています。詳しい浸水想定は地図情報サイト「マップナビおおさか」で確認できます。物件の住所の想定浸水深と部屋の階を比べ、避難先も確かめておきましょう。万一、部屋が浸水・損壊したときの手順は賃貸で被災したらやることにまとめています。

現地で確かめる

  • 帰り道:帰宅する時間帯に駅から部屋まで歩き、街灯、人通り、遅くまで開いている店、交番の位置を見る
  • 騒音:大通り・線路・飲食店との距離を地図で測り、窓を閉めた室内でどれくらい聞こえるかを内見で確かめる
  • 駅前の混雑:通勤・買い物の時間帯に、駅から部屋までの道がどれくらい混むかを見る
  • 建物の管理:ゴミ置き場、共用廊下、集合ポストの様子を見る

内見で見る項目は内見チェックリストにまとめています。

大阪市外の街(岸和田・堺・吹田)

ランキングには大阪市外の岸和田市・堺市・吹田市も挙がっています。この記事では大阪市24区と同じ方法で人口あたりの発生率を計算していないため、犯罪の数字は載せていません。挙がった理由のうち確かめられるものは、岸和田がだんじり祭りの期間の騒音や混雑、堺が開かずの踏切や道幅の狭さ、吹田が坂道の多さと場所による買い物の不便さです。いずれも、通勤経路と生活の動線を現地で確かめて判断する話です。

東京の「住みたくない街」との比較

同じ「認知件数÷人口×1,000」で計算すると、大阪市全体は14.47(大阪府警察・令和7年の確定値)、東京23区全体は7.54(警視庁・令和7年の年計。公表当時の暫定値)です。東京でネット上の評判で名前が挙がりやすい足立区も6.56で、23区平均を下回ります。評判と統計がずれる構図は大阪と同じです。ただし、警視庁と大阪府警察で集計の実務が同じとは限らないため、目安の比較として見てください。

大阪から上京を考えている方は、東京版の東京の住みたくない街ランキングの真実で、犯罪統計・家賃・通勤時間を同じように比べられます。上京費用の全体像は上京にかかる費用まとめをご覧ください。

まとめ|ランキングは「誰が・いつ・なぜ挙げたか」まで読む

  • 大阪の住みたくない街ランキング2本は、2023年のアンケート(150人)と、回答者数や調査時期が書かれていない記事で、統計による順位ではない
  • 十三・北巽・京橋と鶴橋の生野区側は、属する区の犯罪発生率が市平均14.47を下回る(令和7年)
  • 梅田・難波(中央区)の高い数字は、昼間に人が集まる区で住民の数で割っているため。区の数字が高い街は、どこでも物件の周りを個別に確かめる
  • 住民の国籍や属性を理由にした評判は、治安の判断材料にしない
  • 最後は、町丁目別の手口の件数、浸水想定と部屋の階、帰宅する時間帯の帰り道で判断する

よくある質問

大阪の住みたくない街評価とは?

大阪の住みたくない街評価とは、ネット上のアンケートやランキング記事で「住みたくない」とされる街の評判と、犯罪統計など客観データが示す実態の違いを指す。ランキング記事には西成・鶴橋・天王寺・難波・梅田・十三・北巽・京橋などが挙がるが、令和7年(2025年)の人口1,000人あたり刑法犯認知件数では、十三(淀川区11.49)・北巽(生野区10.65)・京橋(都島区13.65)の属する区は大阪市平均14.47を下回る。梅田(北区33.32)・難波(中央区51.16)の高い数字は、昼間人口が住民の約3.5倍・約5.2倍(令和2年国勢調査・不詳補完値)という影響を含み、住宅地の様子とは分けて読む必要がある。

大阪の住みたくない街ランキングで上位に挙がるのはどこ?

作り方(選定基準や調査方法)が記事内に書かれた2本では、西成・鶴橋・天王寺・難波・梅田・十三・北巽などが挙がっています。2023年の150人へのアンケートや、回答者数の記載がない記事によるもので、統計による順位ではありません。

名前が挙がる街は実際に危険?

一概には言えません。十三(淀川区11.49)・北巽(生野区10.65)・京橋(都島区13.65)は、属する区の刑法犯発生率(令和7年)が大阪市平均14.47を下回ります。梅田・難波の区は昼間に人が集まるため高く出ます。

評判の悪い街に住むのはあり?

挙げられた理由の中身で判断します。騒音・混雑・酔客・水害などは現地やハザードマップで確かめられます。住民の国籍や属性を理由にした評判は判断材料にせず、物件の周りの被害の件数と帰り道で確かめてください。

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