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横浜の住みたくない街ランキングの真実
データで検証【2026年版】
目次へ ネットの「住みたくない街」ランキングで横浜市内から名前が挙がる中区・西区・鶴見区は、令和7年(2025年)の区の犯罪発生率でも18区のうち高い3区です。ただし中区・西区は昼間に住民の約1.7〜2.1倍の人が集まる区で、住民の数で割るこの計算では高く出ます。ランキングの作り方と数字の読み方、物件の周りで確かめる方法をまとめました。
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結論:名前が挙がる3区は数字が高めだが、物件の周りは区の数字だけでは分からない
ネット上の「神奈川県の住みたくない街ランキング」で、横浜市内から名前が挙がるのは中区・西区・鶴見区の3区です。令和7年(2025年)の公的な統計で見直すと、次のことが分かります。
- 3区は区の犯罪発生率でも高い3区:人口1,000人あたりの刑法犯認知件数は、鶴見区5.91・中区10.96・西区14.34で、いずれも横浜市平均5.04を上回ります。ランキングで名前が挙がる3区と、統計で発生率が高い3区は同じです。
- 中区・西区は昼間に人が集まる区:昼夜間人口比率は西区210.4・中区168.7で、神奈川県内の市区町村で1位・2位です。住民の数で割るこの計算では高く出ます。鶴見区(85.4)は100を下回り、この比率では数字の高さを説明できません。
- 区全体の数字:区内のどこで、どんな手口の被害が起きているかは、この統計からは分かりません。
最後に判断を分けるのは、物件のある町丁目で起きている被害の手口、浸水想定、帰宅する時間帯の駅から部屋までの道です。確かめ方は後半の「避けるべきかを確かめる方法」にまとめました。
神奈川県の「住みたくない街ランキング」はどう作られているか
「横浜 住みたくない街」で検索すると、賃貸関連の会社のコラムなどが見つかります。この記事では、次の3本を取り上げます。
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| 記事 | ページ上の日付 | 作り方(記事内の記載) |
|---|---|---|
| イエプラコラム「神奈川県の二度と住みたくない街ランキングTOP10!県民が選んだ市や区とは」 | 最終更新 2026年1月7日 | 2023年7月下旬にクラウドソーシング(ランサーズ)で、神奈川県内に住んだことのある110人に「住みたくない街や駅を3つ」(複数回答可)と、その街への意見を聞いたアンケートと、神奈川県警察の刑法犯の統計(令和4年度・記事の表記)、県のホームページ、ハザードマップなどを組み合わせて作成 |
| コレック「神奈川の二度と住みたくない街ランキングTOP10!治安の悪い地域はどこ?」 | 最終更新 2026年1月8日 | 2023年7月にランサーズで、神奈川県で住んだことのある110人に「住みたくない街(駅)を3つ」と、その街への意見を聞いたアンケートと、神奈川県警察の刑法犯の統計(令和4年)、県のホームページ、ハザードマップ、家賃相場などを組み合わせて作成 |
| クロスハウス「神奈川県の住みたくない街ランキングTOP10|地域の特徴や県民の声を解説」 | 公開 2025年6月19日/最終更新 2026年9月19日 | 「口コミや犯罪率、生活の利便性などをもとに」作成と記載。回答者の人数や調査の時期は書かれていない |
上の2本は、アンケートの時期・媒体・人数の記載がほぼ同じです。3本が別々の調査かどうかは記事からは確かめられないため、「3本に挙がった」ことを3つの独立した調査の結果とは考えないでください。アンケートの回答者は110人で、回答者の選び方は書かれておらず、街ごとの票数も書かれていません。ページは2026年に更新されていますが、アンケートは2023年、根拠に挙げた犯罪統計は令和4年(2022年)のものです。3本とも神奈川県全体が対象で、横浜市外の市や区も挙がっていますが、この記事では横浜市の18区だけを扱います。
ランキングを参考にするときは、次の点を確認してください。
- 誰に、いつ、何人に聞いた調査か
- 「住みたくない」の理由が、治安・混雑・騒音・交通・災害・家賃のどれなのか
- 「治安が悪い」と書かれている場合、いつの統計で、件数と人口あたりの率のどちらを見ているか
なお、ランキング記事には住民の属性を理由に挙げる記述もありますが、住民の属性は治安の指標ではないため、この記事では扱いません。
横浜市内で名前が挙がる3区と、挙げられた理由
順位は載せていません。110人へのアンケートや記事の判断で並べたもので、統計による順位ではないためです。
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| 区 | 記事で挙げられた主な理由(要約) |
|---|---|
| 中区 | 凶悪犯・粗暴犯の件数が多い(記事が挙げた令和4年の統計)、繁華街や観光地の人混みと騒音、家賃が高い、古い建物や狭い道路、中心部を離れると坂が多く買い物が不便 |
| 西区 | 人口あたりの犯罪発生率が高い(記事が挙げた令和4年の統計)、ターミナル駅周辺の混雑と夜の繁華街、家賃相場・物価が高い |
| 鶴見区 | 区の一部で水害リスクが高い、駅が区の一部に偏り駅から遠い地域がある、工場地帯に近く空気やにおいが気になる |
出典:イエプラコラム(最終更新2026年1月7日)、コレック(最終更新2026年1月8日)、クロスハウス(最終更新2026年9月19日)の各記事の見出しと本文の要約です(2026年10月1日閲覧)。
区より細かい地区の名前は載せていません。残した理由のうち、混雑・騒音・坂道・浸水想定・駅までの距離は、現地や地図、ハザードマップで確かめられます。
区の犯罪発生率で見直すと(令和7年)
横浜市18区の人口1,000人あたりの刑法犯認知件数(発生率)を、低い順に並べました。横浜市平均は5.04です。区全体の数字なので、駅や物件の周りだけの治安を表すものではありません。
表は横にスクロールできます
| 順位(発生率の低い順) | 区 | ランキングで名前が挙がったか | 認知件数(令和7年) | 人口(令和8年1月1日) | 発生率(人口1,000人あたり) | 昼夜間人口比率(令和2年・不詳補完値) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 青葉区 | - | 930件 | 305,580人 | 3.04 | 76.6 |
| 2 | 栄区 | - | 399件 | 119,942人 | 3.33 | 80.2 |
| 3 | 南区 | - | 786件 | 200,857人 | 3.91 | 74.0 |
| 4 | 緑区 | - | 720件 | 181,096人 | 3.98 | 80.0 |
| 5 | 保土ケ谷区 | - | 819件 | 202,805人 | 4.04 | 80.3 |
| 6 | 戸塚区 | - | 1,151件 | 280,558人 | 4.10 | 85.5 |
| 7 | 磯子区 | - | 714件 | 164,724人 | 4.33 | 81.1 |
| 8 | 泉区 | - | 654件 | 150,615人 | 4.34 | 76.5 |
| 9 | 都筑区 | - | 976件 | 214,032人 | 4.56 | 96.8 |
| 10 | 旭区 | - | 1,105件 | 241,178人 | 4.58 | 78.5 |
| 11 | 港南区 | - | 1,000件 | 210,696人 | 4.75 | 77.4 |
| 12 | 神奈川区 | - | 1,200件 | 247,956人 | 4.84 | 96.9 |
| 13 | 港北区 | - | 1,763件 | 360,166人 | 4.89 | 89.9 |
| 14 | 瀬谷区 | - | 644件 | 121,342人 | 5.31 | 80.6 |
| 15 | 金沢区 | - | 1,057件 | 190,971人 | 5.53 | 97.9 |
| 16 | 鶴見区 | 挙がった | 1,756件 | 297,274人 | 5.91 | 85.4 |
| 17 | 中区 | 挙がった | 1,711件 | 156,177人 | 10.96 | 168.7 |
| 18 | 西区 | 挙がった | 1,539件 | 107,346人 | 14.34 | 210.4 |
| - | 横浜市 | - | 18,925件 | 3,753,315人 | 5.04 | 91.1 |
出典:認知件数は神奈川県警察「刑法犯 罪名別 市区町村別 認知件数」令和7年12月末確定値の刑法犯総数(18区の件数の合計は18,924件で、表の横浜市計18,925件と1件違います。表の記載のまま)。人口は神奈川県「市町村別人口、世帯数」2026年1月1日現在(住民基本台帳人口、日本人と外国人の計)。発生率=認知件数÷人口×1,000(編集部算出、小数第3位を四捨五入)。昼夜間人口比率は総務省統計局「令和2年国勢調査 従業地・通学地による人口・就業状態等集計」参考表・不詳補完結果 第1-1表(勤め先や通学先が未回答の人を統計的に補った値)。18区の詳しい読み方は横浜の治安ランキングにまとめています。
数字を読むときの注意
- 昼間に人が集まる区は高く出ます。神奈川県警察の表は、市区町村ごとに発生した件数をまとめたものです。一方、発生率の分母はその区に住む人だけです。国勢調査の昼間人口は、住んでいる人に通勤・通学で出入りする人を足し引きした数で、買い物客や観光客は含みません。西区の昼間人口(220,817人)は夜間人口(住んでいる人、104,935人。いずれも令和2年国勢調査)の約2.1倍、中区(255,403人)は夜間人口(151,388人)の約1.7倍です。
- 鶴見区は昼夜間人口比率が100を下回ります。鶴見区は85.4で、この比率では発生率の高さを説明できません。ただし買い物や観光で訪れる人は昼間人口に含まれないため、来訪者の影響がないとも言えません。なぜ高いのかは、公表されている区の統計からは分かりません。
- 名前が挙がらない区にも近い数字の区があります。金沢区(5.53)・瀬谷区(5.31)は鶴見区(5.91)と差が小さく、引用した3本の記事では横浜市内から挙がっていません。発生率が最も低いのは青葉区(3.04)・栄区(3.33)です。
- 1年分の数字です。差が小さい区は、年によって順位が入れ替わる可能性があります。ランキング記事が根拠にしたのは令和4年の統計で、この表とは年が違います。
名前が挙がる3区が合う人・合いにくい人
- 中区・西区が合いやすい人:通勤や買い物の便を重視し、人の多さや混雑が気にならない人。同じ区の中でも、物件ごとに帰り道や周りの様子を確かめて選べる人
- 中区・西区が合いにくい人:夜の人通りや騒がしさが気になり、繁華街に近い物件しか条件に合わない人
- 鶴見区で探す人:浸水想定と、駅から物件までの距離・坂道を、物件ごとに確かめてから選ぶ
朝の通勤の混み具合は横浜の通勤ラッシュ【路線別混雑率】にまとめています。
避けるべきかを確かめる方法
統計で確かめる
- 神奈川県警察「過去の犯罪統計資料」:区別の年間の刑法犯総数と罪名別の件数(令和7年確定値など)。
- 神奈川県警察オープンデータサイト:ひったくり・車上ねらい・部品ねらい・自動販売機ねらい・自動車盗・オートバイ盗・自転車盗の7手口について、発生した町丁目・日付・時間帯・場所を1件ずつ確認できます(CSV、令和7年分まで)。刑法犯全体ではありませんが、物件のある町丁目の行を見ると、身近な被害の傾向が分かります。
災害のリスクを確かめる
- 横浜市「浸水ハザードマップ」:18区ごとに、洪水・内水・高潮の浸水想定を確認できます。地図で探せる「わいわい防災マップ」への案内もあります。
現地で確かめる
- 帰り道:帰宅する時間帯に駅から部屋まで歩き、街灯、人通り、遅くまで開いている店、交番の位置を見る
- 騒音と人通り:大通り・線路・飲食店との距離を地図で測り、窓を閉めた室内でどれくらい聞こえるかを内見で確かめる
- 坂道と駅までの距離:駅やスーパーまでの道の高低差と距離を、実際に歩いて確かめる
- 建物の管理:ゴミ置き場、共用廊下、集合ポストの様子を見る
内見で見る項目は内見チェックリストにまとめています。
横浜と東京の「住みたくない街」の比較
同じ「認知件数÷人口×1,000」で計算すると、横浜市平均は5.04(神奈川県警察・令和7年確定値)、東京23区全体は7.54(警視庁・令和7年の年計。公表当時の暫定値)です。東京でネット上の評判で名前が挙がりやすい足立区は6.56で、23区平均を下回ります。横浜では名前が挙がる3区が統計でも高めで、評判と統計の関係は都市によって違います。ただ、どちらの都市でも、区の数字で候補を絞り、最後は物件の周りで判断する点は同じです。集計する警察が異なるため、目安の比較として見てください。
横浜から都内への引っ越しを考えている人は、東京の住みたくない街ランキングの真実で、犯罪統計・家賃・通勤時間を同じように比べられます。費用の全体像は上京にかかる費用まとめをご覧ください。
まとめ|区の名前ではなく、物件の周りと帰り道で判断する
- 横浜市内で名前が挙がるのは中区・西区・鶴見区。2023年の110人へのアンケートなどによる記事で、統計による順位ではない
- 3区は令和7年の発生率でも18区のうち高い3区(鶴見区5.91・中区10.96・西区14.34、市平均5.04)
- 中区・西区は昼間人口が住民の約1.7〜2.1倍で、住民の数で割ると高く出る。鶴見区は昼夜間人口比率が100を下回る
- 住民の属性を理由にした評判は、治安の判断材料にしない
- 最後は、物件のある町丁目の手口別のデータ、浸水想定、帰宅する時間帯の駅から部屋までの道で判断する
よくある質問
横浜の住みたくない街評価とは?
横浜の住みたくない街評価とは、ネット上のランキング記事で「住みたくない」とされる区の評判と、犯罪統計など客観データの関係を指す。2023年のアンケートなどによる神奈川県のランキング記事で横浜市内から名前が挙がるのは中区・西区・鶴見区で、令和7年(2025年)の人口1,000人あたり刑法犯認知件数でも西区14.34・中区10.96・鶴見区5.91と18区のうち発生率が高い3区で、ランキングで名前が挙がる3区と同じである(横浜市平均5.04)。ただし西区・中区は昼夜間人口比率210.4・168.7(令和2年国勢調査・不詳補完値、神奈川県内1位・2位)で、住民の数で割る発生率が高く出る。いずれも区全体の数字であり、物件の周りは町丁目単位のデータ、浸水ハザードマップ、現地で確かめる必要がある。
横浜の住みたくない街ランキングで挙がるのはどこ?
2023年の110人へのアンケートなどによるランキング記事では、横浜市内から中区・西区・鶴見区が挙がります。統計による順位ではありません。
その評判はデータと一致している?
令和7年の発生率でも3区は18区で高い3区です(鶴見区5.91・中区10.96・西区14.34、市平均5.04)。中区・西区は昼間人口が住民の約1.7〜2.1倍で、住民の数で割ると高く出ます。
何を根拠に判断すればいい?
神奈川県警察の区別の統計と町丁目ごとの手口別オープンデータ、横浜市の浸水ハザードマップ、帰宅する時間帯の現地確認です。ランキングの順位や住民の属性は判断材料にしません。
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