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入居日の写真はここを撮る
退去費用で損しないための30か所と管理会社への連絡文例

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退去のときに「この傷は入居前からあった」と言えるかどうかは、入居日に撮った写真で決まります。結論から言うと、荷物を入れる前に30か所を「全体+接写」で撮り、気づいた傷は管理会社に文書で伝える。これだけで、退去時に払わなくてよい費用を請求されても反論できます。

根拠は2020年4月1日施行の民法621条と、国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」です。通常の使用による損耗や経年変化は借主の原状回復義務に含まれず、ガイドラインは入居時の確認にチェックリストと写真を使うよう勧めています。この記事では撮る場所30か所、撮り方、連絡の文例、保管の仕方を2026年11月1日時点でまとめます。

データの出典(最終確認 2026年11月1日)
  • 法務省「民法の一部を改正する法律(債権法改正)について」パンフレット(賃貸借契約)(民法621条:通常損耗・経年変化は原状回復義務に含まれない)。2026年11月1日確認
  • 国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(再改訂版。入居時の物件状況確認リストと写真の活用、通常損耗の例)。2026年11月1日確認
  • 東京都住宅政策本部「賃貸住宅トラブル防止ガイドライン」/東京都「賃貸住宅紛争防止条例って、どんな条例?」(東京における住宅の賃貸借に係る紛争の防止に関する条例、平成16年10月1日施行)。2026年11月1日確認
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結論(2026年11月1日時点):入居日の写真は、荷物を入れる前に30か所を「全体+接写」で撮り、気づいた傷と汚れを管理会社に文書で伝えます。通常の使用による損耗や経年変化は、2020年4月施行の民法621条で借主の原状回復義務に含まれないと明文化されました。写真は「入居前からあった」を示す直接の証拠です。

なぜ入居日の写真が退去費用を減らすのか|民法621条と国交省ガイドライン

結論:借主が直す義務を負うのは、自分の故意や不注意で付けた損傷だけです。入居前からあった傷と、普通に暮らして生じる損耗は、借主の負担ではありません。写真はその線引きをする証拠になります。

ガイドラインは、家具を置いたことによる床のへこみや、冷蔵庫の後ろの壁の黒ずみを通常損耗の例に挙げています。一方で、飲み物をこぼして放置したシミや、たばこのヤニは借主負担の例です。入居日の写真は「どちらでもない、最初からあった傷」を切り分けるために撮ります。

入居日に撮る場所30か所|国交省の確認リストの順で

結論:玄関から始めて部屋を一周し、最後にメーターを撮ります。順番はガイドラインの「入退去時の物件状況及び原状回復確認リスト」に合わせると、退去時の立ち会いでそのまま照合できます。

内見で測った場所(洗濯機の防水パン・コンロ・搬入経路)と同じ場所を撮っておくと、後で照合しやすくなります。測る項目は内見チェックリストにまとめています。

表は横にスクロールできます

場所番号撮る部分撮り方のポイント
玄関・廊下1玄関ドアの外側・内側・枠へこみ・塗装のはがれ・ドアスコープ
2鍵本数と鍵番号。受け取った本数は契約書と照合
3天井と壁四隅のひび・画びょう跡・汚れ
4床(たたき・廊下)傷・めくれ・きしみは動画で音も残す
5下駄箱・郵便受け・インターホン扉の開閉・鏡の割れ・動作確認
キッチン6流し台とシンクさび・ゆがみ・排水口のゴミ受け
7コンロとガス栓コンロの有無・ガス栓の型(ホースエンド型・コンセント型)
8換気扇フィルターの油汚れ・動作音
9戸棚の内側扉を開けて底板と棚板を撮る
10給湯器のリモコン・給排水まわりエラー表示・水漏れ跡
11キッチンの床と壁油はね・シミ・コーキングの黒ずみ
浴室12浴槽傷・変色・ふろふたの有無
13天井・壁・床カビ・コーキングの割れ
14シャワー・水栓・鏡水あか・ホースの劣化・鏡のうろこ汚れ
15排水口と換気扇ふたを外して中を撮る
16ドアとパッキンゴムの割れ・開閉
洗面所・洗濯機置き場17洗面台ボウルのひび・鏡・収納の中
18洗濯機置き場防水パンの内寸・蛇口の形・排水口の位置
19床と壁水はね跡・クッションフロアの浮き
トイレ20便器と便座ひび・温水洗浄便座の動作
21タンク・床・壁水漏れ跡・床の変色
22換気扇・ペーパーホルダー動作・ネジの緩み
居室23天井と壁(4面)各面を全体で1枚、傷は接写
24床全体と傷。家具を置く位置は後で分かるように撮る
25押入・クローゼットの中棚板・壁のカビ・ハンガーパイプ
26窓・網戸・サッシガラスの傷・網戸の破れ・鍵の動作・結露跡
27照明・スイッチ・コンセント照明の有無・点灯・カバーの割れ
その他28エアコン本体・リモコン・排水ホースの先端・製造年のシール
29バルコニー床・手すり・物干し金具・排水口
30メーター電気・ガス・水道の数値。開始時の数値を残す

撮り終えたら、ガイドラインの確認リストの項目と突き合わせます。確認リストの様式は、管理会社から渡されることもあれば、自分で用意することもあります。渡されない場合は、国土交通省のページにある「入退去時の物件状況及び原状回復確認リスト(例)」を印刷して使えます。

撮り方の手順|全体→接写→スケール→動画→保存

結論:1か所につき全体と接写の2枚以上、傷には硬貨を添えて大きさを残し、最後に部屋を一周する動画を撮ります。撮影日時はスマートフォンの写真データに残ります。

  1. ドアの外側から撮り始め、部屋へ入ります。明るい時間帯を選び、照明を点けて撮ります。
  2. 各所を「全体で1枚」「気になる部分を接写で1枚以上」の順で撮ります。全体の写真があると、接写がどこの傷かを後で示せます。
  3. 傷や汚れには硬貨や定規を添え、大きさが分かるようにします。
  4. 床のきしみや建具の立て付けは、動画で音と動きを残します。最後に玄関から部屋を一周する動画を1本撮ります。
  5. 写真はスマートフォンに加えてクラウドにも保存します。機種変更や紛失で消えないようにするためです。
  6. 気づいた傷と汚れを入居時確認リストに記入し、管理会社に文書で伝えます(次章)。

撮影のタイミングは、荷物を入れる前です。引越しの荷物が届いてからでは、家具の裏や床の全体を撮れません。鍵を受け取った日に部屋へ行き、写真と掃除を先に済ませる段取りは入居前にやることでまとめています。

管理会社への連絡|文例と期限

結論:傷と汚れは、写真を添えてメールかLINEで伝え、送信の記録を残します。契約書や入居時の案内に「入居後◯日以内に報告」と期限があれば、それに従います。

期限の記載がない場合も、できるだけ早く送ります。電話だけで済ませると記録が残らないため、文書で送ります。以下は文例です。

表は横にスクロールできます

項目文例
件名【◯◯マンション◯号室】入居時の室内状況のご報告(写真あり)
本文◯◯管理株式会社 ご担当者様
◯月◯日に入居しました◯◯です。荷物を入れる前に室内を確認したところ、以下の傷・汚れが入居前からありましたので、写真を添えてご報告します。
1. 居室の床(窓側)に長さ約3cmの傷
2. 浴室のコーキングに黒ずみ
3. 玄関ドアの内側にへこみ
退去時の原状回復の判断の参考として、記録をお願いします。入居時確認リストにも記入して、控えを保管しています。
氏名・電話番号

管理会社から「入居時チェックシート」の提出を求められた場合は、同じ内容を記入して提出し、控えを手元に残します。返信がない場合でも、送信した記録(送信日時とファイル)があれば、退去時に「入居時に報告済み」と示せます。

退去のときにどう使うか

結論:退去の立ち会い前に、入居時の写真を場所ごとに並べ直し、請求された項目と照合します。入居前からあった傷と通常損耗は、写真とガイドラインを根拠に負担を外してもらいます。

退去費用の内訳の見方、ガイドラインの負担区分、交渉の手順と文例は退去費用の減額交渉にまとめています。契約書の原状回復と特約の読み方は賃貸契約書の確認ポイントを参照してください。写真は、敷金の精算が終わるまで消さずに保管します。

よくある質問

入居日の写真記録とは?

入居日の写真記録とは、賃貸物件の鍵を受け取った日に、荷物を入れる前の室内の状態を写真と動画で残し、傷や汚れを管理会社へ伝える手続きを指す。2020年4月1日施行の民法621条で、通常の使用による損耗と経年変化は借主の原状回復義務に含まれないことが明文化された。国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」は、入居時に物件状況確認リストを使い、写真などの手段を併せて状態を確認するよう勧めている。入居日の写真は、退去時に「入居前からあった損耗」を示す証拠になる(2026年11月時点)。

入居日の写真はどこを撮ればいいですか?

玄関・キッチン・浴室・洗面所・トイレ・居室・バルコニーとメーターの30か所です。各所を全体と接写の2枚以上で撮り、傷は硬貨を添えて大きさが分かるようにします。

写真を撮っておくと何が変わりますか?

退去時に「入居前からあった傷」を示せます。通常損耗と経年変化は民法621条で借主負担ではないため、写真があれば不当な請求に反論できます。

撮った後は何をすればいいですか?

気づいた傷と汚れを管理会社にメールかLINEで伝え、入居時確認リストに記入して控えを保管します。写真は日付が残る形でクラウドにも保存します。

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