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賃貸で事務所にできる物件の探し方
SOHO可と事務所可の違い【2026年版】

最終更新: 2026年7月 | 執筆: ヤスクスム編集部
「SOHO可」は住居契約のまま在宅ワーク程度を認める物件、「事務所可」は事業用契約として正式に事務所利用を認める物件です。法人登記が前提なら、事務所可を選ぶか、SOHO可物件で貸主の承諾を得るか、登記だけバーチャルオフィスに置くかの3択になります。契約形態で家賃の消費税(10%)の有無も変わるため、申込前の確認がいちばんの節約になります。

SOHO可物件とは?

SOHO可物件とは、住居契約のまま在宅ワーク程度の事業利用を認める賃貸物件を指す。契約形態は住居のため家賃は消費税非課税だが、法人登記・看板掲出・頻繁な来客は原則不可。登記の可否は貸主判断のため、申込前の個別確認が必要(2026年7月時点の一般的な取り扱い)。

SOHO可の賃貸物件で法人登記はできますか?

原則できません。SOHO可は住居契約のため、登記には貸主の承諾を得るか、事務所可物件を選ぶ必要があります。

SOHO可はあくまで住居契約で、認められるのは在宅ワーク程度の利用です。法人登記の可否は貸主・管理会社の方針によるため、申込前に仲介会社経由で「登記は可能か・契約形態はどうなるか」を確認してください。管理規約で登記不可と明記されている物件では認められません。

事務所可の賃貸はなぜ家賃が高くなりますか?

事業用の貸付けには消費税10%が課税されるためです。住宅の貸付けは消費税法で非課税と定められています。

住宅として貸し付けられる家賃は非課税(消費税法第6条・別表第二)、事務所など事業用の家賃は課税対象です。家賃10万円なら事務所契約で月11万円(税込)となり、年間で12万円の差になります。礼金・更新料も事業用契約では課税対象です。

結論:「SOHO可」と「事務所可」はまったく別物

結論:SOHO可は「住居契約のまま、在宅ワーク程度の仕事を認める」物件で、事務所可は「事業用契約として正式に事務所利用を認める」物件です。法人登記を前提にするなら、①事務所可物件を選ぶ、②SOHO可物件で貸主の承諾を得る、③登記だけバーチャルオフィスに置く、の3つの進め方があります。

SUUMOやHOME'Sで「SOHO可」の表記を見て「登記もできる」と思い込むのが、賃貸兼事務所探しでいちばん多いつまずきです。まず両者の違いを整理します。

SOHO可=住居契約のまま、パソコン仕事程度ならOK

SOHO可物件の契約はあくまで住居契約です。「住む場所」として借りたうえで、パソコンでのリモートワークや一人での作業程度は認める、という趣旨です。

  • できることの目安:パソコン作業、オンライン会議、メールでの取引先対応
  • 原則できないこと:法人登記、表札・看板への社名掲出、不特定多数の来客、店舗営業(サロン等)

とくに法人登記は原則不可です。認められるかどうかは貸主の判断で、物件・貸主により異なります。

事務所可=事業用契約として正式に使える

事務所可物件は事業用(事務所)契約です。事務所としての利用が契約上認められており、法人登記や社名掲出、来客対応が可能な物件が一般的です。ただし家賃に消費税がかかる、住居用より物件数が少ない、審査がやや厳しい、といった注意点があります。

一覧比較:SOHO可・事務所可・通常の住居

項目SOHO可事務所可通常の住居
契約形態住居契約事業用契約住居契約
家賃の消費税非課税課税(10%)非課税
法人登記原則不可(貸主承諾があれば可の例も)可の物件が多い(契約条件による)不可
看板・表札原則不可可の物件が多い不可
来客少人数まで想定されない
物件数少ないさらに少ない多い

家賃の消費税は契約形態で変わる——同じ物件でも年12万円の差

結論:住宅として貸し付けられる家賃は消費税が非課税、事務所など事業用の家賃は課税(10%)です(消費税法第6条・別表第二、国税庁タックスアンサーNo.6226)。同じ物件でも契約形態が事務所契約になるだけで、支払額が変わります。

具体例:家賃10万円の物件

契約形態月額年額差額
住居契約(SOHO可含む)10万円(非課税)120万円
事務所契約11万円(税込)132万円+12万円/年

礼金や更新料も、事業用契約では課税対象になります。「住居契約のまま事業をしたい。でも住居契約では登記ができない」——これが賃貸兼事務所問題の本質です。初期費用全体の内訳は賃貸初期費用の内訳と交渉術で解説しています。

無断で法人登記してはいけない理由

自宅住所で登記する場合の税金・信用面まで含めたリスク全体は自宅住所で法人登記するリスク5つで詳しく解説しています。

結論:住居契約の物件で貸主に無断で法人登記をすると、用途違反(契約違反)として契約解除や退去請求の根拠になり得ます。登記簿は誰でも閲覧できるため「バレない」前提は成り立ちません。申込前に確認するのが唯一の安全策です。

発覚する主な経路

  • 法人宛ての郵便物:税務署や年金事務所からの郵便が届き、ポストに社名がなければ管理会社が気づくきっかけになる
  • 登記簿の閲覧:登記情報は公開されており、貸主・管理会社が物件住所で検索すれば分かる
  • 法人口座の開設:本店所在地の賃貸契約書の提出を求められ、住居契約であることを指摘される場合がある
  • 税務調査:事務所の実態確認で契約形態との食い違いが表面化する場合がある

発覚した場合に起こりうること

  • 用途違反を理由とした契約解除・退去請求
  • 事務所契約への切り替え要請(家賃に消費税が発生)
  • 本店移転登記のやり直し(登録免許税3万円〜6万円+手続きの手間)

実際には貸主との話し合いで収まるケースもありますが、住まいと会社の登記住所を同時に失うリスクを抱える意味はありません。次の3つの選択肢から、事前に確認したうえで進めてください。

現実的な3つの選択肢

選択肢1:最初から「事務所可」の物件を借りる

法人登記・看板・来客まで正式に認められる王道の選択肢です。消費税分のコスト増を許容できるなら、後々のトラブルがいちばん少ない進め方です。

  • 向いている人:来客が定期的にある/法人名で荷物を多く受け取る/看板を出したい/許認可で事務所要件がある業種(古物商・人材関係など)

選択肢2:SOHO可の物件+バーチャルオフィスで登記(コスト最小型)

バーチャルオフィス・レンタルオフィスなど登記住所の選択肢の全体比較は東京で法人登記する住所の選び方で解説しています。

住まいはSOHO可物件(住居契約・消費税なし)で借り、法人登記はバーチャルオフィスの住所で行う組み合わせです。来客のない一人会社・フリーランスの法人化では、月額コストを最も抑えやすい構成です。

パターン住居の家賃事務所コスト合計月額
事務所可の物件(家賃10万円の例)11万円(税込)11万円
SOHO可+バーチャルオフィス10万円(非課税)数百円〜3,000円程度約10.1万円〜
  • メリット:家賃に消費税がかからない/自宅住所を公開せずに済む/都心住所で登記できる
  • 注意点:本店所在地と作業場所が別になる/郵便物の転送に日数がかかる/金融機関の口座開設で追加確認を求められる場合がある

選択肢3:SOHO可物件で「登記可否」を事前確認する(交渉型)

SOHO可の物件でも、貸主に確認すると法人登記が認められる場合があります。可否は貸主・管理会社の方針次第で、管理規約に「登記不可」と明記されている物件では認められません。

確認・交渉時に伝えるポイント:

  • 内見時ではなく申込前に、仲介会社を通じて確認する
  • 「登記のみで、看板は出さない・来客もない・住居として住み続ける」と利用実態を具体的に伝える
  • 「住居契約のままか、契約形態が変わるか(=消費税の有無)」を確認する

物件探しの4ステップ

結論:「①方針を決める→②ポータルで検索→③申込前に登記可否と契約形態を確認→④契約書・管理規約を最終チェック」の順で進めれば、契約後のトラブルはほぼ防げます。

Step 1:自分の優先順位を決める

優先すること選択肢
コストを抑えたい(登記は別でよい)SOHO可の住居契約+バーチャルオフィス
信用・看板・来客対応事務所可の物件
住まいの条件を優先しつつ登記もしたいSOHO可物件で登記可否を事前確認

Step 2:SUUMOやHOME'Sで検索する

こだわり条件の「SOHO可(事務所利用可)」で絞り込みます。表記があっても「SOHO可=パソコン仕事OK程度」の意味で、登記可能かどうかは別問題である点に注意してください。在宅ワーク前提の間取り・設備の選び方はテレワーク・在宅勤務向け賃貸の選び方も参考になります。

Step 3:申込前に「登記可否と契約形態」を確認する

候補が見つかったら、申込前に仲介会社経由でこう確認します。

「この物件で法人登記は可能ですか?可能な場合、契約形態は住居・事務所のどちらになりますか?」

この一言で、登記の可否と消費税の有無がまとめて明確になります。

Step 4:契約前の最終チェックリスト

  • 契約書の用途条項に「法人登記不可」「事業利用不可」の記載がないか
  • 管理規約に事業利用の制限がないか
  • 契約形態(住居/事務所)と消費税の扱い
  • 看板・表札の可否
  • 来客頻度に関する制限
  • 法人宛て郵便物の受け取り方法

東京エリア別:事務所可・SOHO可物件の見つけやすさ

2026年7月時点のポータルサイト掲載状況をもとにした編集部調べの目安です。

エリア見つけやすさ特徴
千代田区・中央区多いオフィス街。事務所可が多いが家賃は高め
渋谷区・港区多いスタートアップ向けのSOHO物件が比較的豊富
新宿区やや多い雑居ビル上層階にSOHO可が点在
台東区・墨田区やや多い下町エリアに賃料を抑えた事務所可あり
品川区・目黒区少なめ住宅街が中心で事務所可は限られる
世田谷区・杉並区少ないほぼ住宅地。事務所可はまれ

まとめ:状況別のおすすめと、可否確認の進め方

あなたの状況おすすめの選択肢月額コストの目安
一人会社・フリーランス・来客なしSOHO可+バーチャルオフィス家賃+数百円〜3,000円程度
来客がある・看板を出したい事務所可の物件家賃×1.1(消費税込)〜
まだ法人化していない・副業段階通常の住居+(法人化時に)バーチャルオフィス家賃のみ

登記の可否は物件・貸主ごとに異なるため、最後は個別確認がすべてです。気になる物件のURLをLINEで送ってもらえれば、事務所利用・法人登記が可能かの確認と、仲介手数料が0円になるかの判定をまとめてお返しします。法人・個人事業主向けサポートの詳細は法人登記できる賃貸探しサポートをご覧ください。

よくある質問

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