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賃貸の契約書で確認すべき10項目
署名前に必ずチェック

最終更新: 2026年3月 | 執筆: ヤスクスム編集部
賃貸の契約時には「賃貸借契約書」と「重要事項説明書」の2種類の書類にサインを求められます。重要事項説明書は宅建士が口頭で読み上げますが、平均10〜20ページを30分〜1時間で説明されるため、全項目を理解するのは現実的ではありません。見落としやすい項目のなかでも、退去時に数万〜数十万円の差が出る10項目に絞って整理しました。

重要事項説明書と賃貸借契約書の違い

契約時に出てくる書類は2種類あり、それぞれ役割が異なります。

書類説明者タイミング内容
重要事項説明書(重説)宅地建物取引士契約の前物件の構造・法的制限・設備・契約条件などの重要事項
賃貸借契約書不動産会社の担当者重説の後家賃・契約期間・退去条件・禁止事項など契約の具体的な取り決め

重要事項説明は法律で「契約前に行うこと」と定められています。つまり、重説の内容に納得できなければ契約しない選択も可能です。「重説と契約書を同時に渡されてサインを求められた」場合は、持ち帰って検討する権利があります。

確認すべき10項目の一覧

No.確認項目見落とした場合のリスク
1家賃・管理費・共益費管理費と共益費が別請求で実質家賃が高くなるケースがある
2敷金・礼金の金額広告と契約書で金額が食い違っていることがある
3契約期間と更新料2年ごとに家賃1ヶ月分の更新料+事務手数料が発生する場合がある
4退去通知期間2ヶ月前通知の物件だと急な引越しで家賃2ヶ月分が無駄になる
5原状回復特約「退去時クリーニング全額借主負担」で3〜5万円の追加出費
6短期解約違約金1年未満退去で家賃1ヶ月分の違約金が発生する場合がある
7設備と残置物の区分残置物のエアコンが壊れても大家は修理してくれない
8火災保険管理会社指定の保険が相場より2〜3倍高いことがある
9保証会社の費用初回保証料のほかに毎年1〜2万円の更新料がかかる場合がある
10禁止事項ペット・楽器・同居人追加・事務所利用の禁止に気づかず違反する

特に見落としやすい5項目の詳細

項目5:原状回復特約

国土交通省のガイドラインでは、「通常の使用による損耗」は大家負担とされています。ただし、契約書に「退去時のハウスクリーニング費用は借主が負担する」という特約があれば、どれだけきれいに使っても費用が発生します。1Kで2.5〜4万円、1LDKで4〜6万円が相場です。

危険な特約の例として「退去時の壁紙張替え費用は全額借主負担」というものがあります。壁紙の張替えは1Kでも5〜10万円かかるため、この特約があると退去費用が跳ね上がります。署名前に「原状回復に関する特約」の有無と内容を必ず確認してください。

項目6:短期解約違約金

フリーレント(入居後1〜2ヶ月の家賃無料)がついている物件や、初期費用が安い物件に多い特約です。「入居後1年以内に解約した場合、違約金として家賃1ヶ月分を支払う」という内容が典型的でしょう。転勤の可能性がある人や、お試しで住んでみたい人は必ず確認してください。

項目7:設備と残置物の区分

ここは退去時のトラブルに直結する重要ポイントです。

区分壊れた場合具体例
設備大家の負担で修理・交換備え付けのエアコン・給湯器・ガスコンロ・インターホン
残置物借主の自己負担(または撤去も自腹)前の入居者が置いていったエアコン・照明・カーテンレール

内見時に部屋にあるエアコンが「設備」なのか「残置物」なのかは見た目ではわかりません。契約書の設備一覧に記載があれば「設備」、なければ「残置物」です。残置物のエアコンが壊れた場合、修理代2〜5万円は自分で払うことになります。

項目8:火災保険

管理会社から「うちの指定する火災保険に入ってください」と言われるケースが多いですが、火災保険は自分で選ぶことができます。管理会社指定の保険は2年で2万円前後が多い一方、自分でネットで契約すれば2年4,000〜6,000円で済むこともあります。「火災保険は自分で加入してもよいですか?」と聞いてみてください。

項目9:保証会社の費用

初回保証料(家賃の50〜100%)は契約時に説明されますが、見落としがちなのが「年間更新料」です。毎年1万〜2万円の更新料がかかる保証会社もあり、4年間住めば合計4〜8万円の出費になります。契約前に「保証会社の更新料はありますか?金額はいくらですか?」と確認しましょう。

契約前にやるべき3つのアクション

アクションやり方効果
契約書を事前にもらう「重説の2〜3日前にPDFで送っていただけますか」と依頼する当日に焦ってサインするリスクを防げる
10項目のチェックリストを作るこの記事の10項目で不明な点を書き出しておく重説時にまとめて質問できる
特約の交渉をするクリーニング費の上限設定、違約金期間の短縮などを申し入れる人気物件以外では応じてもらえるケースが意外に多い

不動産会社は「みんなこの内容で契約していますよ」と言うことがありますが、特約は交渉可能な項目です。「この特約を外してもらえないなら、他の物件を検討します」と伝えるだけで条件が変わることもあります。

ヤスクスムでの契約サポート

ヤスクスムでは、契約書の内容で気になる点があればLINEで相談を受けています。「この特約は一般的かどうか」「退去費用がどのくらいかかりそうか」といった質問に、仲介の現場感覚をもとに回答しています。契約書を読んでいて不安になったら、署名する前に聞いてください。

よくある質問