賃貸の更新料とは?
相場・交渉方法・払わない選択肢
更新料の基本と地域差
| 項目 | 東京 | 大阪・名古屋 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 更新料の相場 | 家賃1ヶ月分 | なし(0円が主流) | 関東特有の商慣習として残っている |
| 更新頻度 | 2年ごと | 該当なし | 契約書に「2年間の普通借家契約」と記載されている |
| 法的義務 | 法律上の義務ではない | 契約書に記載がある場合のみ支払い義務が発生する | |
| 更新事務手数料 | 0〜0.5ヶ月分 | ー | 管理会社が別途請求するケースがある |
| 火災保険の更新 | 2年ごとに再加入 | 1.5〜2万円が相場 | |
2011年の最高裁判決で、更新料条項は「高額すぎなければ有効」と判断されました。家賃1ヶ月分であれば法的に問題ないとされていますが、2ヶ月分以上の更新料は無効とされる可能性があります。
更新料の月割り計算で実質家賃を把握する
更新料を月割りにすると、本当の住居コストが見えてきます。物件を比較する際は、この実質月額で判断するのが合理的です。
| 家賃 | 更新料 | 更新手数料 | 2年間の総支出 | 実質月額 | 月あたりの上乗せ |
|---|---|---|---|---|---|
| 7万円 | 7万円 | 3.5万円 | 178.5万円 | 7.44万円 | +4,375円 |
| 10万円 | 10万円 | 5万円 | 255万円 | 10.63万円 | +6,250円 |
| 15万円 | 15万円 | 7.5万円 | 382.5万円 | 15.94万円 | +9,375円 |
家賃7万円の物件に4年間住んだ場合、更新料と手数料で合計21万円が加算されます。年間で5.25万円、月換算で約4,375円を余分に支払っている計算です。この金額は通信費1ヶ月分に相当します。
更新料を交渉する3つの方法
1. 家賃の値下げとセットで交渉する
「更新料は支払いますので、家賃を月2,000円下げていただけませんか」という交渉は通りやすい方法です。大家にとっては更新料の7万円を確実に受け取れるうえ、入居者が退去するリスクも避けられます。2年間で4.8万円の節約になり、次の更新時にも値下げ後の家賃が基準になります。
2. 更新料の減額を直接交渉する
「更新料を0.5ヶ月分にしていただけませんか」という直接的な交渉も選択肢です。特に長期入居者(3年以上)や、周辺の空室が増えている時期に有効です。大家は退去されて空室になるリスクと、更新料を半額にするコストを天秤にかけます。空室が1ヶ月続けば家賃7万円の損失になるので、0.5ヶ月分の減額(3.5万円)なら受け入れやすいでしょう。
3. 更新せずに引越す
更新料+更新手数料+火災保険で合計12〜14万円かかるなら、その費用で新しい物件に引越す方がトータルで安くなる場合があります。特に仲介手数料0円で契約できる物件なら、初期費用は敷金+前家賃の2ヶ月分程度で済みます。
更新と引越し、どちらが得かをシミュレーション
| 費用項目 | 更新する場合 | 引越す場合(手数料0円) |
|---|---|---|
| 更新料 | 7万円 | 0円 |
| 更新事務手数料 | 3.5万円 | 0円 |
| 火災保険更新 | 1.5万円 | 1.5万円(新居で加入) |
| 敷金 | 0円 | 7万円(敷1の場合) |
| 礼金 | 0円 | 0〜7万円 |
| 仲介手数料 | 0円 | 0円(ヤスクスム利用) |
| 引越し代 | 0円 | 3〜5万円 |
| 前家賃 | 0円 | 7万円 |
| 合計 | 12万円 | 18.5〜27.5万円 |
短期的には更新の方が安くなります。ただし新居の家賃が5,000円安ければ、2年間で12万円の差額を取り戻せます。現在の家賃が周辺相場より高いなら、引越しの方が長期的にはお得になるでしょう。
更新料なしの物件を探す方法
UR賃貸住宅
独立行政法人都市再生機構(UR)が運営する賃貸住宅は、更新料なし・礼金なし・仲介手数料なしの三拍子が揃っています。家賃は民間と同水準ですが、4年以上住むとトータルコストで数十万円の差がつきます。ただしURは保証人不要の代わりに月収基準が厳しく、家賃の4倍以上の月収が求められます。
定期借家契約の物件
定期借家契約は契約期間満了で終了する前提の契約で、更新料がかかりません。家賃も普通借家より5〜10%安いケースが多く、2年間で見ると相当な節約になります。ただし期間満了後は原則退去が必要で、再契約できるかは大家の判断次第です。
更新料なしの民間物件
SUUMOやHOME'Sの検索条件に「更新料なし」のフィルターがあります。管理会社によっては全物件で更新料なしを採用しているところもあるので、物件情報の「その他の費用」欄を確認しましょう。
更新のタイミングで確認すべき3つのこと
更新通知は契約満了の1〜3ヶ月前に届きます。届いたらすぐに以下の3点を確認してください。
1つ目は、周辺相場との乖離です。SUUMOで同じマンション・同じ間取りの募集家賃を調べてみてください。自分の家賃が相場より高ければ、値下げ交渉の根拠になります。
2つ目は、更新料以外の費用です。更新事務手数料や火災保険の再加入費用が別途かかるケースがあり、合計すると家賃2ヶ月分近くになることもあります。
3つ目は、保証会社の更新料です。保証会社の利用が必須の物件では、毎年1〜2万円の保証料更新費が発生している場合があります。賃貸契約の更新とは別のタイミングで請求されるので、見落としがちなコストです。