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被災した賃貸の家賃・敷金・保険・支援金
払う?戻る?もらえる?

最終更新: 2026年9月 | 執筆: ヤスクスム編集部
被災後のお金は「払うもの(家賃)」「戻るもの(敷金・保険金)」「もらえる・借りられるもの(支援金・仮設住宅・貸付・減免)」の3つに分けると整理できます。賃貸では建物の修繕費は大家の負担で、使えなくなった部分の家賃は法律上その割合で減額され、災害による損耗は敷金から差し引かれません。この記事では、民法・内閣府・財務省・国税庁の一次情報をもとに、被災した賃貸入居者が確認すべきお金の項目を結論表→個別解説の順でまとめます(2026年9月17日確認)。

被災した賃貸のお金とは?

被災した賃貸のお金とは、浸水・地震などで借りている部屋が被害を受けたときに入居者に関わる金銭の総称で、①家賃(使えない部分の割合に応じて減額される。民法611条)、②修繕費(原則として大家の負担。民法606条)、③敷金(災害による損耗は差し引かれず、債務を控除した残額が返還される。民法622条の2)、④保険金(家財保険の水災補償・地震保険)、⑤公的支援(被災者生活再建支援金、賃貸型応急住宅、住宅の応急修理、災害援護資金、税や公共料金の減免)に分かれる。使える支援は市区町村が交付する罹災証明書の被害区分と、その災害への法の適用で決まる。

被災して使えない部屋の家賃はどうなる?

入居者に責任のない事由で一部が使えなくなれば、その割合に応じて家賃は減額されます(民法611条1項)。全部使えなければ賃貸借は終了します(616条の2)。

2020年4月施行の改正民法で「減額を請求できる」から「減額される」に変わり、減額は請求を待たずに生じる定めになりました。ただし何割かの基準は法律にないため、被害の写真と使えない部分・期間を書面で示して大家と協議します。一方的な不払いは滞納として扱われるおそれがあるので避けてください。

敷金は戻る?原状回復費を請求される?

災害による損耗は入居者の故意・過失ではないので、原状回復の負担にはなりません。契約終了時、未払い家賃などの債務を差し引いた残額が返還されます(民法622条の2)。

国土交通省の原状回復ガイドラインは、原状回復を「賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」と定義しています。浸水や地震による損傷はこれに当たりません。退去時の状態を写真で残し、請求内訳は明細で確認してください。

火災保険で浸水した家財は補償される?

家財保険に水災補償が付いていれば、床上浸水または地盤面から45cmを超える浸水、または再調達価額の30%以上の損害で支払対象になるのが標準的な条件です。地震による損害は地震保険だけが対象です。

賃貸契約時に加入する火災保険は「家財+借家人賠償+個人賠償」のセットが多く、水災補償が外れているプランもあります。証券か保険会社への電話で「水災」「地震保険」の有無を確認してください。請求の時効は3年です(保険法95条)。

引っ越すときに使える支援は?

災害救助法や被災者生活再建支援法が適用された災害では、賃貸型応急住宅(みなし仮設・最長2年)や生活再建支援金(賃借なら加算50万円、単数世帯37.5万円)が使えることがあります。罹災証明の区分で対象が決まります。

どちらも「災害の規模(法の適用)」と「住家の被害区分」の両方の要件があります。対象外の場合は、災害援護資金(貸付)、公営住宅への入居、雑損控除など別の制度を組み合わせます。金額と要件は本文の一覧表を参照してください。

結論:被災した賃貸のお金は、①家賃は使えない部分の割合で減額(民法611条)・全部使えなければ契約終了(616条の2)、②修繕費は大家負担(606条)、③敷金は災害の損耗では差し引かれない(原状回復ガイドラインの定義・622条の2)、④家財の損害は自分の火災保険(水災補償・地震保険)、⑤罹災証明の区分と災害の規模で支援金・みなし仮設・応急修理・援護資金・減免の対象が決まる、の5点に整理できる。まず結論表で自分の状況に当たる行を見つけ、該当する節を読む。

発生中の災害からの避難や安否確認は気象庁・市区町村の発表に従ってください。この記事は「部屋に戻れてから」のお金の話を扱います。当日から1か月の手順そのものは賃貸で被災したらやることを先に読んでください。

結論表|払う・戻る・もらえるの一覧

項目結論根拠
家賃(一部が使えない)使えない部分の割合に応じて減額される民法611条1項
家賃(全部が使えない)賃貸借が終了し、以後の家賃は発生しない。中途解約の違約金の対象にもならない民法616条の2
建物・設備の修繕費大家の負担(入居者に責任がある場合を除く)民法606条1項
自分で応急修繕した費用必要費として大家に請求できる(通知しても直さない、または急迫の事情があるとき)民法607条の2・608条1項
敷金災害の損耗は差し引かれない。債務を控除した残額が返還される原状回復ガイドラインの定義・民法622条の2
家財の損害(水害)家財保険の水災補償。床上浸水/地盤面から45cm超/再調達価額の30%以上が標準的な支払条件火災保険約款(損保ジャパンの例)
家財の損害(地震)地震保険。全損100%・大半損60%・小半損30%・一部損5%財務省「地震保険制度の概要」
支援金(給付)全壊・大規模半壊などで基礎50〜100万円+賃借の加算50万円(単数世帯は3/4)被災者生活再建支援法・内閣府
仮住まい賃貸型応急住宅(みなし仮設)は家賃・敷金・礼金・仲介手数料等を都道府県が負担、最長2年災害救助法・内閣府
修理の現物給付住宅の応急修理:大規模半壊・中規模半壊・半壊75万7千円以内、準半壊36万7千円以内災害救助法・内閣府(令和8年6月現在)
貸付災害援護資金:家財の1/3以上の損害150万円〜住居の全壊・流失350万円(据置期間中は無利子)災害弔慰金法・内閣府
雑損控除または災害減免法で所得税を軽減。地方税は減免・猶予・期限延長国税庁タックスアンサーNo.1110・内閣府
公共料金電気・ガス・電話等の軽減・免除、NHK受信料の免除(半壊・床上浸水以上)が実施されることがある内閣府「各種制度の概要」

出典と確認日(2026年9月17日)は記事末尾。支援制度は「災害の規模(法の適用)」と「住家の被害区分」の両方で対象が決まるため、この表だけでは確定しません。

家賃|使えない部分は減額、全部使えなければ契約終了

結論:入居者に責任のない事由で部屋の一部が使えなくなったとき、家賃は「使えなくなった部分の割合に応じて減額される」(民法611条1項)。残った部分だけでは住む目的を果たせないなら入居者から解除でき(611条2項)、全部が使えなければ賃貸借は終了する(616条の2)。

2020年4月に施行された改正民法で、611条は「減額を請求することができる」から「減額される」に変わりました。請求を待たずに減額が生じる定めなので、「言わなかったから満額」という理屈は通りません。ただし何割減額かの基準は法律にはなく、被害の程度と使えなかった期間をもとに大家と協議して決めます。

協議の進め方と文例

  1. 使えない部分・期間・写真を整理する(トイレ・浴室・洋室、◯月◯日〜 など)。
  2. 希望する扱いを決める(◯月分は◯割減、修繕完了まで免除、契約終了扱い など)。
  3. 書面(メール可)で送り、回答期限を添える。
  4. 回答がない、折り合わない場合は、家賃を止める前に法テラス災害ダイヤル(0120-078309)や自治体の住宅相談に相談する。

「◯月◯日の大雨による床上浸水で、◯月◯日から現在まで浴室・トイレ・洋室が使用できません(写真添付)。民法611条1項に基づき、使用できない期間・部分に応じた家賃の減額をお願いします。◯月分の家賃について、減額後の金額と支払方法を◯月◯日までに書面でご回答ください。」

やってはいけないこと

  • 回答を待たずに家賃を全額止める。後で滞納として扱われるおそれがある。
  • 口頭だけで済ませる。減額の合意は文字で残す。
  • 「災害だから仕方ない」と満額を払い続ける。減額は法律上の定めであり、遠慮する理由はない。

全部が使えなくなって契約が終了した場合、以後の家賃は発生せず、通常の中途解約に伴う違約金や予告期間の対象にもなりません。日割りの精算と敷金の返還を書面で求めます。

修繕費|大家負担が原則。自分で直したら必要費を請求

結論:建物・設備の修繕は大家の義務(民法606条1項)。入居者に責任がある場合を除き、災害による損傷の修繕費を入居者が負担する理由はない。大家が動かないとき、または急迫の事情があるときは入居者が自分で修繕でき(607条の2)、かかった必要費は直ちに大家に請求できる(608条1項)。

状況扱い条文
災害で壊れた設備・建物を直す大家が修繕する義務を負う民法606条1項
通知しても相当な期間内に大家が直さない/急迫の事情がある入居者が自分で修繕できる民法607条の2
入居者が大家負担分の費用を払った直ちに償還を請求できる民法608条1項

自分で修繕する場合は、①連絡を試みた記録、②見積、③施工前後の写真、④領収書、の4点を残します。エアコン・給湯器・ドアなど「設備」の修繕負担は契約書に特約があることも多いので、賃貸契約書のチェックポイントで該当条項を確認してください。

住宅の応急修理制度(災害救助法)

災害救助法が適用された市町村では、罹災証明が「大規模半壊・中規模半壊・半壊・準半壊」の住家について、居室・台所・トイレなど日常生活に必要な最小限度の部分を、都道府県等が修理業者を通じて応急的に修理する制度があります(現物給付。自ら修理する資力がない世帯が対象)。基準額は1世帯あたり、大規模半壊・中規模半壊・半壊で75万7千円以内、準半壊で36万7千円以内(令和8年6月現在。年度で見直される)。修理が1か月を超える見込みなら、その間の応急仮設住宅の使用が認められることがあります。賃貸住宅で申請者を大家と入居者のどちらにするか、所有者の同意が要るかは、市区町村の案内で確認してください。

敷金・原状回復|災害の損耗は入居者の負担ではない

結論:国土交通省の原状回復ガイドラインは、原状回復を「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」と定義している。浸水や地震による損傷はこれに当たらないため、入居者が負担する原状回復費にはならない。

契約が終了して部屋を返したとき、大家は受け取った敷金から未払い家賃など入居者の債務を差し引いた残額を返さなければなりません(民法622条の2)。災害で汚れた壁紙・床・建具の交換費用を敷金から差し引く根拠はないので、精算書に含まれていたら内訳の説明を求めます。

  • 退去時の部屋の状態を写真で残す(被災直後の写真と対になる)。
  • 精算書は項目ごとに「入居者の故意・過失によるものか」を確認する。
  • 納得できない請求は、支払う前に消費者ホットライン188や法テラスに相談する。

退去費用の交渉一般については退去費用の交渉ガイドも参考になります。

保険|家財は自分の火災保険、建物は大家の保険

結論:賃貸契約時に入る火災保険は「家財+借家人賠償責任+個人賠償責任」のセットが一般的。災害で使うのは家財の補償で、浸水は水災補償、地震は地震保険が対象。建物や設備は大家が入る保険の領域で、入居者の借家人賠償責任保険は「入居者の過失で建物を壊した」ときの保険なので災害では使わない。

水災補償(大雨・洪水・土砂崩れなど)

各社共通の標準的な支払条件は、①床上浸水(居住部分の床を超える浸水)または地盤面から45cmを超える浸水で家財に損害が出た、②再調達価額の30%以上の損害が出た、のいずれかです(損保ジャパンの例。旧型の契約では損害の割合に応じた定率払いの型もある)。水災補償を外したプランも多いので、証券か保険会社への電話で「水災が付いているか」を先に確認してください。

地震保険(地震・噴火・津波)

地震・噴火・津波による損害は火災保険では対象外で、地震保険を付けている場合だけ支払われます(財務省「地震保険制度の概要」)。家財の支払いは損害の程度で4区分です。

区分家財の損害額(時価に対する割合)支払われる保険金
全損80%以上地震保険金額の100%(時価が限度)
大半損60%以上80%未満60%
小半損30%以上60%未満30%
一部損10%以上30%未満5%

請求の手順と期限

  1. 被害の写真(全体・個別の家財・浸水の深さ)を撮る。捨てる前に保険会社へ。
  2. 保険会社の事故受付に電話する(証券がなくても会社名がわかれば受け付けてもらえる)。
  3. 損害状況の確認(写真の提出・必要に応じて調査)→書類提出→入金。
  4. 請求の権利は3年で時効になる(保険法95条)。ただし早いほど認定はスムーズ。

賃貸の火災保険の仕組みと補償の選び方は賃貸火災保険を安くする方法で解説しています。次の部屋で保険に入り直すときは、水災補償と地震保険の有無を確認してください。

罹災証明の区分で決まる支援|対応表

結論:使える支援は、市区町村が交付する罹災証明書の被害区分と、その災害に災害救助法・被災者生活再建支援法が適用されているかで決まる。まず区分を確定させ、次に市区町村の被災者支援ページで「この災害で適用されている制度」を確認する。

区分(損害割合)生活再建支援金賃貸型応急住宅(みなし仮設)住宅の応急修理災害援護資金(貸付)
全壊(50%以上)基礎100万円+加算原則の対象修理で住める場合に個別対象対象(住居の全壊)
大規模半壊(40%以上50%未満)基礎50万円+加算解体する場合などに対象になる運用がある75万7千円以内対象(住居の半壊)
中規模半壊(30%以上40%未満)加算のみ同上75万7千円以内対象(住居の半壊)
半壊(20%以上30%未満)対象外(解体する場合を除く)解体する場合など75万7千円以内対象(住居の半壊)
準半壊(10%以上20%未満)対象外対象外36万7千円以内家財の1/3以上の損害があれば対象
準半壊に至らない(10%未満)対象外対象外対象外家財の1/3以上の損害があれば対象

出典:内閣府「被災者支援に関する各種制度の概要」(令和8年6月1日現在)、「災害救助法の概要」(令和8年6月)。すべて「法が適用された災害」であることと、資力要件・所得制限などの個別要件を満たすことが前提です。

被災者生活再建支援金|賃貸でも対象になる

結論:「10世帯以上の住宅全壊被害が発生した市町村」など一定規模以上の自然災害で、住宅が全壊・大規模半壊などの被害を受けた世帯に支給される給付金。被災時にその住宅に現に居住していた世帯が対象なので、借家に住んでいた人も受けられる(他人に貸している物件の所有者は対象外)。使途は限定されない。

世帯の区分基礎支援金加算支援金(建設・購入)加算支援金(補修)加算支援金(賃借)
全壊・解体・長期避難100万円200万円100万円50万円
大規模半壊50万円200万円100万円50万円
中規模半壊なし100万円都道府県センターの支給概要で確認

複数世帯の金額。世帯人数が1人の場合は各3/4(基礎75万円・37.5万円、加算150万円・75万円・37.5万円、中規模半壊の建設・購入75万円)。出典:公益財団法人都道府県センター「支援金支給概要」、内閣府「各種制度の概要」。

  • 賃借の加算支援金は、被災した住まいを離れて別の賃貸住宅を借りて生活を再建するときの区分。賃貸から賃貸へ移る人がここに当たる。加算支援金は再建方法(建設・購入・補修・賃借)に応じて支給されるため、方法が決まってから申請する。
  • 申請期限:基礎支援金は災害発生日から13か月以内、加算支援金は37か月以内。
  • 申請先:被災当時に住んでいた市町村。罹災証明書が必要。

この制度が「適用されているか」は災害ごとに決まります。市区町村の被災者支援ページか、都道府県の防災ページで確認してください。

仮住まい|みなし仮設・公営住宅・UR

結論:住めなくなった人の受け皿は、①賃貸型応急住宅(みなし仮設)、②公営住宅、③UR都市機構の被災者向け提供、④民間賃貸の順で確認する。①は家賃だけでなく敷金・礼金・仲介手数料・火災保険まで都道府県が負担するため、対象なら民間で自費契約する前に確認する価値が大きい。

賃貸型応急住宅(みなし仮設)

  • 仕組み:災害救助法に基づき、都道府県が民間賃貸住宅を借り上げて被災者に提供する。
  • 対象(一般基準):住家が全壊・全焼・流失し、自らの資力では住宅を確保できない世帯。半壊で解体する場合、二次災害のおそれやライフラインの途絶で長期間住めない場合、応急修理が1か月を超える場合などに広げる運用がある。
  • 費用:家賃、共益費、敷金、礼金、仲介手数料、火災保険等、契約に不可欠なものを実費で負担(地域の実情に応じた上限あり)。
  • 期間:最長2年。自治体の運用例では、被災時に借家に住んでいた人は原則1年(困難なら延長し最長2年)としている(石川県・令和6年能登半島地震)。
  • 申込:市区町村。罹災証明書が必要。

公営住宅への入居

災害で住宅を失い、現に住宅に困窮していることが明らかな低所得の世帯は、都道府県・市町村の公営住宅に入居できる制度があります。家賃は収入に応じて設定され、必要と認められれば一定期間減免されることがあります。募集の有無と要件は自治体ごとです。

UR都市機構の被災者向け提供

URは災害ごとに、被災者向けにUR賃貸住宅を一時提供する募集を出すことがあります。例として2026年8月の千葉県の豪雨では、家賃・共益費・敷金・駐車場が無料、保証人不要、期間6か月、罹災証明書が必要(入居後の提出も可)、先着順で募集されました。告知はUR公式サイトで確認してください。URの通常の賃貸の仕組みはUR賃貸のメリット・デメリットで解説しています。

貸付|災害援護資金と生活福祉資金

結論:給付の対象にならない、または給付だけでは足りない場合、災害弔慰金の支給等に関する法律に基づく「災害援護資金」(市町村の貸付)がある。家財の3分の1以上の損害でも対象になるので、住家の区分が軽くても使える可能性がある。

被害の内容世帯主に1か月以上の負傷あり負傷なし
家財の3分の1以上の損害250万円150万円
住居の半壊270万円170万円
住居の全壊350万円250万円
住居の全体の滅失・流失350万円350万円

貸付限度額。利率は年3%以内で市町村の条例で定める率(据置期間中は無利子)、据置期間3年以内(特別の場合5年)、償還期間10年以内。所得制限あり(例:世帯人員1人は前年の総所得220万円以下)。世帯主が申請。出典:内閣府「各種制度の概要」。

ほかに、社会福祉協議会が窓口の生活福祉資金制度による貸付(緊急小口資金・福祉費の災害援護費)があります。名称を控えて市区町村の窓口で確認してください。

税・公共料金|雑損控除、地方税の減免、電気ガスの特別措置

結論:家財の損害は確定申告で「雑損控除」の対象になる。所得1,000万円以下なら災害減免法との選択もできる。住民税などの地方税は減免・徴収猶予・期限延長が、電気・ガス・電話などの公共料金は軽減・免除や支払い猶予が、災害ごとに案内されることがある。

雑損控除(所得税)

  • 対象:災害(震災・風水害など)による、生活に通常必要な資産(住宅・家具・衣類など)の損失。
  • 控除額:次のいずれか多い方。(1)(損害金額+災害関連支出−保険金など)−総所得金額等の10%、(2)(災害関連支出−保険金など)−5万円。
  • 所得1,000万円以下の人は、災害減免法による所得税の軽減・免除と有利な方を選べる。
  • 出典:国税庁タックスアンサーNo.1110。写真・領収書・罹災証明書が損害の裏付けになる。

地方税・公共料金・NHK

  • 地方税(住民税・固定資産税・自動車税など):減免、徴収の猶予、申告・納付期限の延長。市区町村の税務課。
  • 公共料金:自治体所管の料金や保育料の軽減・免除、電気・ガス・電話料金の軽減・免除が実施されることがある。対象は自治体・事業者が定める。
  • NHK受信料:建物が半壊・半焼または床上浸水以上の被害を受けた場合、一定期間免除。

引っ越す場合の費用感と抑え方

結論:民間の賃貸に移る場合、初期費用(敷金・礼金・仲介手数料・前家賃・保険・鍵交換など)と家財の買い直しが同時に来る。みなし仮設の対象なら初期費用は都道府県負担、対象外でも生活再建支援金の賃借の加算(50万円・単数世帯37.5万円)が使える災害・区分がある。まず公的支援の可否を確定し、その結果を前提に予算を組む。

  1. 公的支援の可否を市区町村で確認する(みなし仮設・支援金・公営住宅)。
  2. 初期費用の内訳を把握する。相場と削れる項目は賃貸の初期費用はいくら?、仲介手数料の仕組みは仲介手数料0円のカラクリを参照。
  3. 条件の優先順位を決める。急ぎの部屋探しでは「2階以上」「通勤・通学の継続」「初期費用」の3つに絞る。家賃の交渉は家賃交渉ガイド
  4. 引越し費用を抑える引越し費用の節約を参照。

ヤスクスムのLINEでは、被災して急いで引っ越す方の相談も受けています。希望エリア・予算・間取り・時期の4項目を送っていただくと、提携不動産会社が条件に合う物件候補と初期費用の概算を返します。公的支援の対象確認を先に済ませ、その結果を添えてご相談ください。

相談窓口(2026年9月17日時点)

困りごと窓口連絡先
家賃・修繕・敷金・解約の法律相談法テラス 災害ダイヤル0120-078309(平日9〜21時・土曜9〜17時)
法的トラブル全般の案内法テラス・サポートダイヤル0570-078374(平日9〜21時・土曜9〜17時)
修理業者・便乗商法などの消費者トラブル消費者ホットライン188
罹災証明・支援金・仮設住宅・税の減免市区町村の窓口「◯◯市 被災者支援」で公式サイトを検索
保険金の請求契約している保険会社の事故受付保険証券・契約書類に記載

まとめ|確認する順番

  1. 罹災証明書の区分を確定する(片付け前の写真を持って市区町村へ)。
  2. 保険会社に事故連絡し、水災補償・地震保険の有無を確認する。
  3. 家賃の減額・契約終了を書面で協議する(民法611条・616条の2)。
  4. 市区町村の被災者支援ページで、みなし仮設・支援金・応急修理・援護資金の適用を確認する。
  5. 引っ越すなら、公的支援の結果を前提に初期費用の予算を組む。

被災直後の手順は賃貸で被災したらやることに戻って確認してください。

出典(2026年9月17日確認)

  • 民法(e-Gov法令検索)606条・607条の2・608条・611条・616条の2・622条の2/保険法95条
  • 国土交通省「『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』に関する参考資料」(令和5年3月)
  • 内閣府「被災者支援に関する各種制度の概要」(令和8年6月1日現在)/「災害救助法の概要」(令和8年6月)/「災害に係る住家の被害認定基準運用指針」(令和8年6月)
  • 公益財団法人都道府県センター「被災者生活再建支援金 支給概要」/福島県「被災者生活再建支援制度について」
  • 石川県「賃貸型応急住宅(みなし仮設住宅)の供与について」/R.E.port(2026年8月・UR都市機構の千葉豪雨対応)
  • 財務省「地震保険制度の概要」/損保ジャパン「水災による被害」(支払条件)
  • 国税庁タックスアンサーNo.1110「災害や盗難などで資産に損害を受けたとき(雑損控除)」
  • 法テラス「相談窓口・法制度」/政府広報オンライン「消費者ホットライン188」

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